ネット社会の闇が、またしても未成年を襲った。SNSで知り合った男性に同情し、総額100万円もの大金をPayPayで送金してしまった女子中学生のAさん。憧れのインフルエンサーとの出会いが、思いもよらぬ悪夢へと変わってしまった。一体何が起きたのか、そして失われたお金は取り戻せるのか、jp24h.comが詳しく解説します。
インフルエンサーへの憧れと「けんか界隈」との出会い
インフルエンサーを目指していたAさんは、TikTokで6万いいねを獲得するなど、夢に向かって努力を重ねていた。そんなAさんが足を踏み入れたのが、ネット上の「界隈」と呼ばれるグループ。中でも、口論を楽しむ「けんか界隈」で有名な男性と知り合い、親しくなっていく。この出会いが、Aさんの人生を大きく狂わせることになるとは、この時まだ知る由もなかった。
Aさんが実際に使用していたスマートフォンの画面。送金履歴が映っている。
心を揺さぶる悲劇のストーリーと止まらぬ送金
ある日、Aさんはその男性から衝撃的な告白を受ける。「入院した」「ご飯も食べられず栄養失調で倒れた」。心配するAさんに、男性は金銭的な援助を求めてきた。同情心に駆られたAさんは、親の目を盗んで自宅の現金をPayPayにチャージし、男性に送金してしまう。最初は少額だったが、次第にエスカレートし、最終的には総額100万円もの大金を手渡すことに。
親の知らないところで進む悲劇
Aさんのスマホは、親の許可なくアプリのダウンロードや課金ができない設定になっていた。しかし、Aさんは普段使い慣れたPayPayを悪用。自宅に保管していた現金をコンビニでチャージし、男性に送金していたため、母親は異変に気付くのが遅れてしまった。
弁護士の見解:返還請求の可能性
果たして、Aさんは失った100万円を取り戻せるのだろうか?ベリーベスト法律事務所の齊田貴士弁護士は、「今回のケースは、無償贈与契約に該当する。未成年者の契約行為は無効であり、取り消し可能。法律上、返還請求権がある」と指摘。相手側に資金があれば、返還を求めることは可能だという。
PayPay側の対応と注意喚起
PayPay側は、「ユーザーの意図に基づいた送金は補償対象外」としながらも、ネット上での取引においては、相手を十分に確認できない場合は取引を中止するよう注意を呼びかけている。
Aさんが送金に使用したPayPayの画面
後悔と教訓:同じ悲劇を繰り返さないために
Aさんは、「ずっと後悔している。私と同じような人がいるなら、勇気を持ってやめてほしい」と、自らの体験を糧に警鐘を鳴らす。ネット上での出会いは、時に危険を伴う。Aさんのケースは、未成年のネット利用におけるリスク管理の重要性を改めて私たちに突きつけている。
この事件は、ネット社会の光と影を浮き彫りにする象徴的な出来事と言えるだろう。Aさんのような被害者を二度と生まないために、私たち一人ひとりがネットリテラシーを高め、安全なネット環境を築いていく必要がある。jp24h.comでは、今後もこのような社会問題に鋭く切り込み、読者の皆様に有益な情報を提供していきます。