“15年休みなし”のラーメン店経営をやめて岩手から東京に移住した54歳男性。三男が猛反対、「泣きながら盛岡を出た」意外な顛末


【家系図】今回お話を聞いたひとしさん一家はこんな感じ

■15年間休みなしのラーメン店経営

 東北で飲食店を運営していたひとしさん・みきこさんが、姉と母の死をきっかけに東京に移住したのは2013年。

 東京移住後は休みが増え、心身にゆとりができたひとしさん一家だが、岩手県内でラーメン店を経営していた15年間は特につらい時期だった。

 「かなり巨額の設備投資をしたのですが郊外店で売り上げが全然伸びず、わずか2年で閉店しました。これによって1店舗の利益を2号店で背負った借金の返済に充てなければならなくなり、妻も夜に店を手伝うようになりました」(ひとしさん)

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 「特に主人はほとんど休みなく稼働していました。まとまった休みなんてなかったですね。家族旅行などもほとんどなく、せいぜい日帰りのドライブくらいでした。唯一行った泊まりの旅行といえば、岩手県内の温泉の宿泊券をもらったときくらいです。子どもには本当にかわいそうなことをしたなと思います」

 以前三男が「他の家族は旅行に行っているのに、どうしてうちは行けないの?」と聞いてきたことがあったという。三男も事情は何となくわかっていたのでそれ以上は言わなかったが、父母が忙しすぎて寂しい思いをさせていたのは間違いない。



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