【ニューヨーク=沢田大典】25日午後(日本時間26日未明)に行われた安倍晋三首相とトランプ米大統領との首脳会談で、トランプ氏がイラン政策をめぐり 「日本のユニークな立場を生かしてイランとの関係を維持し、話し合いを続けてもらいたい」と求めたことが分かった。政府関係者が明らかにした。中東での軍事衝突回避に向け、独自のパイプを持つ日本の役割に期待したとみられる。
「ユニーク」とは、日本が米国と同盟関係にあり、なおかつイランと長年友好関係を保ち、先進7カ国(G7)で唯一、最高指導者ハメネイ師とのつながりを持つことを指す。実際、ロウハニ大統領は24日の日イラン首脳会談で、首相に「私もハメネイ師も、安倍首相と日本は信頼している」と伝えていた。
トランプ氏の言葉には、イランとの衝突を望まず、両国と信頼関係を持つ首相への期待感もにじむ。
トランプ氏は5月に国賓として来日した際、首相に早期のイラン訪問を要請した。さらに今月上旬、ロウハニ師と直接会談する可能性を「何の問題もない」と述べるなど、最近までは対話姿勢を示していた。