菅義偉(すが・よしひで)官房長官は27日の記者会見で、日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)にある「大和堆(やまとたい)」周辺で8月に海上保安庁の巡視船が北朝鮮公船とみられる船舶から無線で「領海から即退去せよ」と要求されたことをめぐり、「日本船舶の安全を確保するため、関係省庁が連携して適切に対応していく」と述べた。
菅氏は、「巡視船が受信していた途切れ途切れの無線で『領水(領海)』や『即時退去』を意味する片言の英語が聞こえたと報告を受けている」とも説明した。
巡視船は8月23日午後1時ごろ、水産庁船舶から北朝鮮海軍のような旗を掲げた小型高速ボートに接近されたとの通報を受けて大和堆周辺で警戒していた際に、無線で「即時退去」を要求された。付近には北朝鮮国旗を塗装した大型貨物船が航行しており、いずれかが無線発信したとみられる。