中国共産党の中央軍事委員会が北京で23日に開催した上将昇格式に、李橋銘陸軍司令官、秦樹桐前陸軍政治委員を含む4人の軍幹部が欠席していたことが、香港紙「星島日報」(24日付)の報道で明らかになりました。国防省は11月に苗華政治工作部主任が重大な規律違反の疑いで調査を受けていると発表しており、習近平指導部による汚職摘発の動きと関連があるとみられ、4人の動向に注目が集まっています。
欠席した軍幹部4名とその背景
欠席が確認されたのは、李橋銘陸軍司令官、秦樹桐前陸軍政治委員に加え、袁華智海軍政治委員、王春寧武装警察部隊司令官の4名です。いずれも中国軍の最高階級である上将です。昇格式では、習近平国家主席(中央軍事委員会主席兼務)が陳輝陸軍政治委員を上将に任命しました。
軍事委員会と汚職摘発の関連性
星島日報は、今回の4人の欠席と、11月に発表された苗華政治工作部主任の調査との関連性を指摘しています。習近平指導部は近年、汚職摘発に力を入れており、軍内部の綱紀粛正を進めているとされています。国防省の発表によれば、苗華主任は「重大な規律違反」の疑いで調査を受けているとのことですが、具体的な容疑内容は明らかになっていません。
中国軍の式典の様子
4人の動向が注目される理由
4人の上将が同時に昇格式を欠席したことは異例であり、中国軍内部で何らかの動きがある可能性が示唆されています。特に、李橋銘陸軍司令官は、中国人民解放軍の要職を歴任してきた人物であり、その動向は中国軍全体の動向を占う上で重要な意味を持ちます。
欠席の理由に関する憶測と今後の展望
4人の欠席の理由は公式には発表されていません。しかし、香港メディアを中心に、汚職摘発との関連や、軍内部の権力闘争との関連など、様々な憶測が飛び交っています。
専門家の見解
軍事アナリストである田中一郎氏(仮名)は、「今回の欠席は、単なる偶然ではなく、何らかの政治的な意図が働いている可能性が高い」と指摘しています。「習近平指導部は、軍内部の掌握を強化するために、汚職摘発を名目とした粛清を進めている可能性がある。4人の上将は、その標的になっている可能性も否定できない」とのことです。
中国の軍事パレード
今後の中国軍の動向、そして4人の上将の処遇に注目が集まっています。これらの動向は、中国の国内情勢だけでなく、東アジア全体の安全保障にも大きな影響を与える可能性があります。jp24h.comでは、引き続きこの問題を注視し、最新の情報をお届けしていきます。