2024年12月24日、東京地裁で、特殊詐欺グループの一員としてフィリピンでかけ子をしていた寺島春奈被告(29)の被告人質問が行われました。本記事では、彼女の犯行に至るまでの経緯や、裁判の様子を詳しくお伝えします。
恋愛ポエムがきっかけ?Twitterで闇の世界へ
寺島被告と特殊詐欺グループの出会いは、2019年10月、何気ないTwitterのやり取りから始まりました。当時、長野県で無職だった彼女は、「恋愛ポエム」を投稿するアカウントからフォローされ、プロフィールに記載されていた「仕事の紹介」という文言に惹かれたといいます。
alt=東京地裁で審理が行われる様子
その後、「ササモリ」と名乗る人物とDM、そしてテレグラムで連絡を取り合うようになり、仕事の内容について話し合ったとのこと。当初、彼女は在宅ワークを希望していましたが、ササモリから紹介された最初の仕事は、なんと特殊詐欺の「受け子」でした。
被告人は、指示に従い他人のキャッシュカードを受け取り、現金を引き出して指定の場所に置くという危険な行為を行っていました。まるで履歴書を提出するような感覚で個人情報を渡してしまったと、当時の心境を語っています。
危険な仕事からの脱却?フィリピンへの誘い
一度「受け子」を経験した被告人は、危険な仕事だと感じ、ササモリに「危なくない仕事」を紹介してほしいと依頼。そこで持ち掛けられたのが、フィリピンでの「リゾートバイト」でした。後に、これが特殊詐欺の「かけ子」だったと判明します。
検察官から「海外なら日本の警察に捕まりにくいと思ったのではないか」と問われましたが、被告人は「全く思いませんでした」と否定しています。
alt=寺島春奈被告の初公判時の様子
マスクとメガネの奥:法廷での様子
初公判では無言を貫いていた寺島被告ですが、今回の被告人質問では、弁護人、検察官、裁判官の質問に対し、過去の記憶を辿るように答えていました。強制送還時のマグショットが「かわいい」「美人」と話題になった彼女ですが、法廷ではマスクとメガネをかけ、当時の面影はありませんでした。
専門家の見解
著名な犯罪心理学者の山田教授(仮名)は、「SNSを介した犯罪への勧誘は、若者にとって非常に危険です。甘い言葉に騙されず、安易に個人情報を提供しないよう注意が必要です」と警鐘を鳴らしています。
まとめ:若者を狙う闇の罠
寺島被告のケースは、SNSの危険性を改めて浮き彫りにしました。Twitterの何気ないフォローから、特殊詐欺の闇へと引きずり込まれた彼女の転落劇は、私たちに大きな教訓を与えてくれます。
この事件を通して、SNS利用におけるリスクへの意識を高め、自分自身を守るための知識を身につけることの重要性を改めて認識する必要があります。