アゼルバイジャン航空の旅客機がカザフスタン西部アクタウ付近に墜落し、多数の死傷者を出した痛ましい事故。その原因をめぐり、様々な憶測が飛び交う中、ロシア軍の防空ミサイルによる撃墜の可能性が浮上しています。jp24h.comでは、この事件の最新情報と背景、今後の展開について詳しく解説します。
ロシア軍ミサイルによる撃墜の可能性
ロイター通信によると、アゼルバイジャン当局の調査に詳しい関係者4人が、墜落原因はロシア軍の防空ミサイルによるものだったと証言しました。旅客機は当初、ロシア南部チェチェン共和国のグローズヌイに向かっていたものの、突如針路を変更し、アクタウ付近で緊急着陸を試みたとされています。アゼルバイジャン当局の予備調査では、グローズヌイ付近でロシア軍の防空システム「パーンツィリ」の攻撃を受けた可能性が指摘されています。
alt(カザフスタン西部アクタウ付近に墜落したアゼルバイジャン航空機の残骸)
事故当時、グローズヌイ付近ではウクライナ軍による無人機攻撃があったとロシアメディアは報じています。無人機に対する電子妨害の影響で、航空管制との通信が不通になっていた可能性も指摘されており、状況はより複雑化しています。
墜落した旅客機後部には多数の小さな穴が空いていたことから、軍事専門家からは対空兵器による撃墜の可能性が示唆されていました。アゼルバイジャンの関係者はロイター通信に対し、「意図的な撃墜ではないと信じたいが、ロシア側には事実を認めてほしい」と述べています。
アゼルバイジャン政府も予備調査結果を発表
アゼルバイジャンメディア「AnewsZ」も政府関係者の話として、予備調査の結果、旅客機がパーンツィリによる攻撃を受けたことが判明したと報じています。ロシア航空当局は被弾した旅客機に対し、グローズヌイやマハチカラへの着陸を許可せず、約400キロメートル離れたアクタウへの飛行を指示したとされています。
一方、ロシア大統領報道官のドミトリー・ペスコフ氏は、「調査の最終結果が出る前に憶測で判断するのは誤りだ」と述べ、慎重な姿勢を見せています。
多くの犠牲者と今後の調査
カザフスタン政府によると、この事故で乗客乗員67人のうち38人が死亡、29人が病院に搬送されました。犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、負傷された方々の回復を心より願います。
今回の事故は、地政学的な緊張が高まる中で起きた悲劇であり、真相究明が急務です。今後の調査の進展に注目が集まります。jp24h.comでは、引き続き最新情報をお伝えしていきます。
alt(事故現場に残る旅客機の残骸。徹底的な調査が求められる。)
事故の背景と今後の影響
今回の事故は、ウクライナ紛争の余波が周辺国に及んでいることを改めて示すものとなりました。民間航空機の安全確保は国際社会全体の責務であり、関係各国による協力が不可欠です。
今後、事故原因の究明とともに、再発防止策の策定が求められます。また、地政学的なリスクを踏まえた航空安全対策の強化も重要な課題となるでしょう。jp24h.comでは、これらの問題についても継続的に報じていきます。
