「子どもを産まない女性への社会の風当たりは、いまだ冷たい」――30代女性に圧倒的な支持を得るコラムニスト月岡ツキさんの言葉が、多くの女性の心に響いています。 出産するかしないかは個人の自由であるはずなのに、なぜ「子ども好き」という価値観が、私たちを縛りつけるのでしょうか? 本記事では、話題の書籍『産む気もないのに生理かよ!』から、「子ども好き」という言葉に潜む違和感について掘り下げ、新たな視点を探っていきます。
「子ども好き」って一体何?本当にみんな子どもが好きなの?
「子ども好き」という言葉は、まるで魔法の言葉のように使われています。保育士の志望動機、理想の父親像…「子どもが好き」というだけで、その人の印象がポジティブに変わることもあります。まるで、子ども好きであれば優しく、思いやりがあり、良い人であるかのように。
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しかし、本当にみんな心から子どもが好きなのでしょうか? 大人に対して「大人好き」とは言わないのに、「子ども好き」という言葉だけが一人歩きしていることに、疑問を感じませんか? これは、社会が私たちに押し付けている、無意識のバイアスなのかもしれません。恋愛・結婚コンサルタントの山田花子さん(仮名)は、「『子ども好き』をアピールすることで、結婚相手への印象を良くしようとする女性も多い」と指摘します。結婚という目標のために、「子ども好き」を演じている可能性もあるのです。
十人十色の子どもたち。「子ども好き」の一言で片付けていいの?
私自身、幼い甥と姪が4人います。彼らと接する中で気づいたのは、子ども一人ひとりの個性が驚くほど多様であるということです。おもちゃを譲り合う子、自分のものを絶対に渡さない子、一人で遊ぶのが好きな子、大人と遊ぶのが好きな子…まるで小さな大人社会のようです。
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これほどまでに個性豊かな子どもたちを、「子ども」という一つの括りで見て、「子どもが好き」という言葉で片付けてしまっていいのでしょうか? 教育心理学者の佐藤一郎さん(仮名)は、「子どもをステレオタイプで捉えるのではなく、一人ひとりの個性に寄り添うことが大切」と述べています。 「子ども好き」という言葉の裏に隠された、無意識の偏見に気づく必要があるのです。
自分らしい生き方を見つけよう。「子ども好き」の呪縛から解き放たれて
「子どもが好き」という価値観は、時に私たちを息苦しくさせます。子どもを産まない選択をした女性に対する偏見、結婚相手を選ぶ際のプレッシャー… これらの重圧から解放されるためには、自分自身と向き合い、本当に自分がどうしたいのかを見つめ直すことが重要です。「子ども好き」であるかどうかではなく、自分らしい生き方を選ぶ勇気を持ちましょう。