朝市のおかあさんも英語で…大都市パワーに頼らず45万人を呼び込む「飛騨高山」 外国人が「また来たい!」と痛感する納得の理由 #令和に働く


【早見表】年収別「会社員の手取り額」

45万人超!外国人観光客数は右肩上がり

訪日外国人が日本に求めていること

好調の理由はさまざまですが、ひとつには先ほど挙げたような自然や温泉、江戸時代からの面影を残す古い町並、飛騨牛や高山ラーメンといったグルメなど多彩な魅力を備えていること。

また、高山市は「ありのままの暮らしに触れること」を観光の重要な柱として捉えています。他地方の観光業の成功例をみてみると、山口県山口市はニューヨークタイムズ紙「2024年に行くべき52ヵ所」の1位に。2023年のリストでは、岩手県盛岡市が2位にランクインしています。数々の著名な観光地を差し置いてマイナーともいえるこの2市が選ばれたのは、なぜなのでしょうか。この選出は、従来の観光名所巡りではなく、より深く日本文化や生活に触れたいという、リピーターを中心とした訪日外国人のニーズを反映していると考えられます。高山市と同様に、これらの都市には、旅行者に真の日本体験を提供するという共通の理念がみてとれます。

さらに、高山市では昭和61年の「国際観光都市」宣言以降、早くからインバウンドに精力的に取り組んできた歴史もあり、それが実を結んでいるとも考えられそうです。昭和35年の米国デンバー市との姉妹都市提携をはじめ、中国麗江市・昆明市、ルーマニアシビウ市、マチュピチュ遺跡で有名なペルー共和国ウルバンバ郡と友好都市提携するなど、国際交流に古くから注力。台湾旅行博への出展など海外プロモーションも積極的に行っており、こうしたさまざまな要素が相まって現在、多くの観光客を呼び込めているようです。



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