【ニューヨーク=山本貴徳】米国のトランプ次期大統領から約30年前に性被害を受けたとして、元雑誌コラムニストの女性が損害賠償を求めた民事訴訟で、ニューヨークの連邦高裁は30日、トランプ氏に500万ドル(約7億8000万円)の支払いを命じた連邦地裁の判決を支持した。米メディアによると、トランプ氏側は不服を申し立てる考えを示した。
トランプ氏側は、原告側証人がトランプ氏から性的暴行を受けたと証言するのを地裁が認めたことは不当だったなどと主張したが、高裁は「地裁判決に誤りがあったことの証明にはならない」と結論づけた。
元雑誌コラムニストの女性は1995~96年に、ニューヨークの百貨店の試着室でトランプ氏に暴行されたと主張し、トランプ氏側は否定していた。連邦地裁の陪審は2023年5月、強制性交の訴えは退けたが、無理やり体を触るなどの行為や名誉毀損(きそん)があったと認定した。