務安国際空港で発生した痛ましい済州航空機衝突事故。この事故で、韓国プロ野球チーム「キア・タイガース」の広報チーム長(43歳)が、愛する妻(37歳)と息子(3歳)と共に、この世を去りました。初めての家族旅行での悲劇に、韓国中が深い悲しみに包まれています。
夢の家族旅行、突然の悲劇
広報チーム長一家は、冬休みを利用してタイ・バンコクへ。息子さんにとっては初めての海外旅行、パスポート、そして飛行機。期待に胸を膨らませた旅路は、帰らぬものとなってしまいました。事故のわずか18時間前、チーム長は自身のSNSにバンコク旅行の写真を投稿。象に乗る笑顔の妻子の写真、煌めく夜景をバックにした家族の動画…。幸せに満ち溢れた旅行の様子が鮮明に映し出されていました。
バンコク旅行を楽しむ家族の様子
初日の投稿には、「家族全員で初めての海外旅行。夜のフライトで初めて飛行機に乗る息子、初めてのパスポートに初スタンプ。長い一日で疲れたけど、息子のおかげで幸せな時間を過ごせた」と綴られていました。旅行の喜びと、息子への愛情が溢れる言葉に、胸が締め付けられます。2日目には、「#バンコク。幸せだ」という短い言葉と共に、寺院を背景にした家族の笑顔の写真が投稿されていました。幸せの絶頂から一転、突然の悲劇に、言葉を失います。
SNSへの追悼メッセージ、悲しみの声広がる
これらの投稿は瞬く間に拡散され、多くの人の心を打ちました。SNSには、「ご冥福をお祈りします」「次の人生でも必ずまた家族として幸せに暮らしてほしい」「美しい家族写真を見て涙が止まらない」「言葉では表現できない悲しみだが、天国では3人が永遠に一緒に過ごせますように」など、追悼の言葉が溢れています。
韓国料理研究家のパク・ミンジ氏(仮名)は、「旅行中の食事風景の写真からも、家族の温かい雰囲気が伝わってきました。楽しい思い出を胸に帰国するはずだったのに、本当に残念でなりません」と語り、深い悲しみを表明しました。
キア・タイガース、悲しみに暮れるファン
キア・タイガースは今年、7年ぶりに韓国シリーズを制覇。チーム長も、優勝の喜びを胸に家族旅行へと出発した矢先の出来事でした。ファンの間からも、「優勝を祝って楽しい気持ちで旅行に出たはずなのに、こんなことになるなんて」「言葉にならない…」といった悲痛な声が上がっています。
チームを支え、愛する家族を大切にしていた広報チーム長。その突然の訃報は、チームメイト、ファン、そして韓国社会全体に大きな衝撃と悲しみを与えました。心よりご冥福をお祈りいたします。