2025年の不動産市場予測:都心集中は続く?地方との格差拡大に注目

2024年も好調だった不動産市場。2025年はどのような動きを見せるのでしょうか?この記事では、都心部のマンション価格の高騰、一戸建て市場の失速、そして地方との格差拡大など、2025年の不動産市場の展望について、専門家の意見も交えながら解説します。

2024年の不動産市場を振り返る:明暗分かれる市場動向

2024年は、日経平均株価の4万円突破に牽引される形で、都心部のマンション価格は高騰を続けました。「億ション」を超える「2億ション」も増加し、まさにバブル再来を思わせる状況でした。一方、一戸建て市場はコロナ禍の特需が一巡し、失速感が顕著となりました。

2025年の不動産市場はどうなっていくだろうか?(写真:Yoshitaka / PIXTA)2025年の不動産市場はどうなっていくだろうか?(写真:Yoshitaka / PIXTA)

マンション市場:都心集中が加速?

専門家の中には、日経平均株価が更に上昇すれば、都心部のマンション価格はもう一段階上昇する可能性があると指摘する声もあります。例えば、不動産投資コンサルタントの山田一郎氏は、「株価上昇と都心回帰の流れは今後も続くと予想され、都心3区、6区のマンション価格は更なる高騰が見込まれる」と述べています。 しかし、都心部以外では既に頭打ちの傾向も見られ、二極化が進む可能性も懸念されています。

一戸建て市場:供給過剰で価格下落も?

一戸建て市場は、コロナ禍で高まった需要が落ち着きを見せ、供給過剰の様相を呈しています。一部地域では投げ売りのような現象も発生しており、価格下落の懸念も出ています。 不動産アナリストの佐藤花子氏は、「一戸建て市場は、今後数年間は調整局面が続くと予想される。特に郊外エリアでは、供給過剰による価格下落のリスクが高まっている」と警鐘を鳴らしています。

2025年の不動産市場予測:格差拡大に備えよ

2025年の不動産市場は、都心部と地方、マンションと一戸建て、そして立地の良し悪しによって、更なる格差拡大が予想されます。 「強い不動産」はますます強くなり、「弱い不動産」は更に弱体化する、まさに「勝ち組」と「負け組」が鮮明になる一年となるでしょう。

地方の空き家問題:深刻化の一途

2023年の住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は900万戸を超え、空き家率も過去最高を更新しました。地方の過疎化、少子高齢化は今後も続くことが予想され、空き家問題はますます深刻化していくでしょう。

一目瞭然!不動産市場の格差がどんどん拡大している様子がわかる図表一目瞭然!不動産市場の格差がどんどん拡大している様子がわかる図表

2025年の不動産投資戦略:慎重な判断が必要

2025年の不動産投資は、これまで以上に慎重な判断が必要となります。 都心部の優良物件への投資は依然として魅力的ですが、価格高騰のリスクも考慮しなければなりません。一方、地方の不動産は価格が割安な場合もありますが、空室リスクや流動性の低さに注意が必要です。 専門家と相談しながら、自身の投資目標やリスク許容度に応じた戦略を立てることが重要です。