【2025年予測】激化する米中対立！日本の進むべき道とは？ニーアル・ファーガソン氏に聞く

日本を取り巻く国際情勢は、米中対立の激化、北朝鮮の核開発、そして台湾有事の可能性など、予断を許さない状況にあります。2025年、東アジア情勢はどうなるのか？そして、日本はどう立ち回るべきなのか？世界的に著名な歴史学者、ニーアル・ファーガソン氏にインタビューを行い、その見解を伺いました。

ドナルド・トランプ氏の再選と日本への影響

経済と安全保障の観点から

トランプ氏の再選は、日本にとって経済と安全保障の両面で大きな影響を持つとファーガソン氏は予測します。まず、中国に対する圧力強化です。関税措置や台湾への軍事・経済的支援の強化を通して、中国への牽制を強めるでしょう。しかし、これは日米関係の強化が前提となります。トランプ政権は日米関係を重視しており、関係強化は最優先事項となるはずです。

ドナルド・トランプ氏

次に、経済面では、日本からの対米投資への制限が予想されます。ファーガソン氏は、日本製鉄によるUSスチール買収の例を挙げ、特定分野への投資は制限される可能性を示唆しました。一見、日米関係強化と矛盾するように見えますが、トランプ氏は「全体としては投資を歓迎するが、一部例外もある」というスタンスで対応するだろうと分析しています。

防衛費増額要求への対応

トランプ氏は同盟国に対し、防衛費の増額を要求するでしょう。日本も例外ではありません。そして、増額分を米国の次世代ドローン技術などへの投資に充てるよう圧力をかけてくる可能性が高いとファーガソン氏は指摘します。

ニーアル・ファーガソン氏

では、日本はどう対応すべきか？ファーガソン氏の答えは明確です。「イエス」と言うべきだと。なぜなら、それは日本にとって「戦略的自律」を高めるチャンスだからです。米国への依存度を下げ、独自の安全保障体制を強化することは、日本の国益に合致するとファーガソン氏は主張します。

激化する米中対立における日本の役割

米中対立が激化する中で、日本は中立の立場を維持することは不可能だとファーガソン氏は断言します。地理的、経済的な状況を考慮すると、米国との同盟関係を明確にすることが重要です。

日本は、インド太平洋地域における中国の覇権を阻止することに強い関心を持っています。米国が地域における支配的地位を維持することが、日本にとって最も有利な状況です。つまり、日本の目標は明確です。米国が地域での優位性を保ち続けることを支持し、自らは事実上のナンバー２の地位を確保すること。これが日本の目指すべき政策だとファーガソン氏は強調します。

著名な政治学者、田中一郎氏（仮名）もこの見解に同意し、「日本は米国の同盟国として、明確な立場を示すことが重要だ。曖昧な態度は、かえって地域の不安定化を招く可能性がある」と述べています。