[ワシントン 23日 ロイター] – 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は23日、ボンディ司法長官がトランプ大統領に対し、性的人身売買で起訴され勾留中に自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告の関連文書にトランプ氏の名前があったと5月に伝えていたと報じた。
政権高官の話とされるこの報道によると、他にも多くの著名人の名前が記載されていたことや、司法省が捜査に関連する文書をこれ以上公開する計画はないこともトランプ氏に伝えられたという。
ホワイトハウスは報道を受けて「フェイクニュース」だとする声明を発表。しかし、当局者はその後、ロイターに対し、一部の文書にトランプ氏の名前があったことを政権は否定していないとした上で、ボンディ長官が2月に保守系インフルエンサー向けにまとめた一連の資料にトランプ氏の名前が既にあったと指摘した。
資料の多くは、未成年者の性的人身売買などの罪で有罪判決を受け禁錮20年となったエプスタイン元被告の協力者、ギレーヌ・マクスウェル受刑者に対する刑事裁判で示されたもの。
エプスタイン元被告の元パイロットは、トランプ氏がエプスタイン氏のプライベートジェットに複数回搭乗したことがあると証言。トランプ氏はこれを否定している。
トランプ政権は今月になって、元被告とその「顧客」に関する重大な内容が含まれるとしていた文書の公開方針を撤回したが、これを受けトランプ氏に支持者の一部は激怒した。
ボンディ長官とブランシュ副長官は声明で「文書にはさらなる調査や訴追を正当化するものは何もなく、大陪審の記録開示を求める申し立てを裁判所に提出した」と述べたが、WSJの報道には言及しなかった。