日本の主要自動車メーカー6社が発表した2024年の米国新車販売台数は、前年比6.3%増の約588万台と好調な結果となりました。ハイブリッド車(HV)の人気が高まっていることに加え、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始による金利高の一服も追い風となったようです。
トヨタ:HVが牽引、SUVとセダンも好調
トヨタ自動車は3.7%増の233万2623台を販売。HVを含む電動車は53.1%増の約101万台と過去最高を記録しました。人気SUV「RAV4」やセダン「カムリ」の好調も販売台数増加に貢献しています。自動車評論家の山田一郎氏(仮名)は、「トヨタのHV戦略が米国市場で成功を収めている。環境意識の高まりとともに、燃費効率の良いHVの需要は今後も拡大するだろう」と分析しています。
トヨタ RAV4
ホンダ:電動車販売が大きく伸長
ホンダは8.8%増の142万3857台を販売。電動車は18.9%増の約35万台と大きく伸長しました。 「ホンダは、HVだけでなく、プラグインハイブリッド車(PHEV)や電気自動車(EV)など、多様な電動車ラインナップを展開している点が強みだ」と、自動車ジャーナリストの佐藤花子氏(仮名)は指摘しています。
ホンダ CR-V ハイブリッド
日産:高級部門の低迷が課題
日産自動車は2.8%増の92万4008台とプラス成長を維持しましたが、高級部門「インフィニティ」の販売低迷が課題となっています。 今後、米国市場でHVを展開するかどうかが注目されています。
SUBARU、マツダ、三菱自動車も好調
SUBARUは5.6%増の66万7725台、マツダは史上最高の16.8%増の42万4382台、三菱自動車は25.8%増の10万9843台と、いずれも好調な販売実績を記録しました。
マツダ CX-50
日系自動車メーカーの米国市場における好調は、電動化戦略の成功と市場の需要変化への対応力の高さを示すものと言えるでしょう。 今後の動向に注目が集まります。