ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、クルスク州の激戦地マフノフカ村近郊で、ロシア側の北朝鮮兵部隊が壊滅的な打撃を受けたと発表しました。この戦闘で、ロシア空挺部隊とともに最大で1個大隊規模の北朝鮮兵が戦死したと報告されています。 ゼレンスキー大統領は、この戦果をウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官からの報告として受けたと強調し、ウクライナ軍の勇猛果敢な戦いを称えました。
北朝鮮兵の損害、甚大な規模か?
ロイター通信によると、1個大隊は一般的に数百人の兵士で構成されます。ゼレンスキー大統領は以前にも、北朝鮮兵の死傷者は3000人を超えていると発表していました。昨年秋には約1万1000人の北朝鮮兵がクルスク州に派遣されたとされており、今回の戦闘での損害は、派遣兵全体の大きな割合を占める可能性があります。
ウクライナ兵士
これらの情報は、ゼレンスキー大統領だけでなく、米国防総省や韓国合同参謀本部などからも確認されています。しかし、ロシアと北朝鮮は公式に派兵規模や損害について認めておらず、情報の真偽は未だ不透明な部分も残されています。
ロシア軍の攻勢続く、ウクライナ東部で激しい戦闘
一方、ロシア国防省はウクライナ東部ルハンスク州のナディヤ村を掌握したと発表しました。ウクライナ側のホルティツャ軍報道官は、鉄鋼業に不可欠なコークスを供給する鉱山があるドネツク州のポクロフスクが依然として最前線であり、激しい戦闘が続いているとロイター通信に語っています。
ロシア、ウクライナの長距離ミサイル攻撃を撃墜と発表
ロシア国防省は、ウクライナが米国から供与されたATACMS長距離ミサイルを用いて、国境付近のベルゴロドへの攻撃を試みたものの、すべて撃墜したと発表しました。そして報復措置を示唆しています。
ミサイル発射
ロシア人記者、ウクライナのドローン攻撃で死傷
ロシアの通信社RIAノーボスチは、ウクライナ東部のドネツクとゴルロフカを結ぶ高速道路で、ロシア軍の攻勢を取材していたロシア人記者たちがウクライナの自爆ドローンによる攻撃を受け、1人が死亡、5人が負傷したと報じました。ロシア外務省の報道官は、この攻撃を非難し、関係者への処罰を求めるとともに、ユネスコや国際人権団体に今回の攻撃への対応を求めました。
戦況は緊迫、今後の動向に注目
ウクライナ紛争は泥沼化し、両国間の緊張は高まる一方です。北朝鮮兵の関与も明らかになり、今後の戦況はさらに複雑になることが予想されます。 国際社会の動向も注目される中、事態の推移を注視していく必要があります。