この記事では、31歳で会社員を辞め、イギリスの大学院に留学した上平田蓉子さんの挑戦と、彼女を突き動かした教育への熱い思いについてご紹介します。キャリアチェンジ、留学準備、そして未来への展望など、上平田さんの経験を通して、自分らしい人生の歩み方について考えてみましょう。
自分軸で選んだ留学への道
alt=笑顔の上平田蓉子さん、イギリスの街並みを背景に
上平田さんは、紆余曲折を経て現在の道に至りました。中学生の頃、科学雑誌『Newton』に触発され脳科学に興味を抱き、大阪大学大学院に進学。その後、博報堂でデータサイエンスに携わり、シリコンバレーでの起業準備を経て、教育系スタートアップに参画。一見華やかな経歴ですが、そこには常に「自分軸」を大切にする彼女の強い意志が貫かれています。
高校時代、理系進学を希望した際、周囲からは反対されました。得意な英語と国語を生かし、文系のままトップ大学を目指すよう勧められたのです。しかし、上平田さんは自分の心に従い、理系を選びました。この経験が、その後のキャリア選択にも大きく影響を与えたと言います。
博報堂退職、シリコンバレーでの起業断念、そしてスタートアップへの入社。いずれも周囲の意見ではなく、自分の直感と可能性を信じて決断しました。もちろん、不安や葛藤もあったでしょう。しかし、応援してくれる人たちの存在も、彼女の背中を押す大きな力となりました。
教育への情熱と新たな挑戦
上平田さんは10代の頃から、教育の在り方に疑問を抱いていました。「自分の軸」を理解し、人生を主体的にデザインするための教育が不足していると感じていたのです。誰もが「自分が主役」の人生を実現できる社会。その実現に貢献したいという思いが、彼女の原動力となっています。
前職の教育系スタートアップでは、成人教育分野で活躍しました。仕事への熱意は高く、会社への愛着も強かったと言います。しかし、「誰もが“自分が主役”の人生を生きる世界を実現する」という目標を達成するためには、更なる学びが必要だと痛感しました。
教育現場や行政の知識不足を補い、ビジネススキルと教育への情熱を融合させることで、新たな視点が生まれると確信した上平田さん。そこで、31歳という年齢でイギリスの大学院への留学を決意したのです。
未来への展望
イギリスでの学びを通して、教育分野における専門知識と実践的なスキルを習得し、日本の教育改革に貢献したいと考えている上平田さん。「教育×ビジネス」という独自の視点で、未来の教育を創造していく彼女の挑戦に、大きな期待が寄せられています。
例えば、教育コンサルタントの山田一郎氏(仮名)は、「上平田さんのような、ビジネス経験を持つ人材が教育界に参入することは、非常に意義深い」と述べています。「民間企業で培ったノウハウや柔軟な発想は、既存の教育システムに変革をもたらす可能性を秘めている」と期待を寄せています。