近年、台湾とバルト海で海底ケーブルの切断事件が相次いで発生し、中国船舶の関与が疑われています。現代社会のライフラインとも言える海底ケーブルの損傷は、国際的な通信インフラに深刻な影響を与えかねません。jp24h.comでは、これらの事件の背景と今後の影響について詳しく解説します。
台湾海域での海底ケーブル切断事件
台湾の海巡署は、2025年1月3日、北部の海域で中国人が乗船した貨物船が海底ケーブルを破損した疑いがあると発表しました。船籍はカメルーン、船主は香港籍ですが、乗組員7人全員が中国人だったとのことです。悪天候のため、海巡署は貨物船への直接調査を実施できていませんが、中国による妨害行為の可能性を排除できないとしています。この事件により、台湾の通信インフラに一時的な障害が発生しました。
台湾で海底ケーブルを損傷させたとみられる貨物船
バルト海における同様の事件
台湾の事件に先立ち、2024年11月にはバルト海でも海底ケーブルの損傷が2件発生しました。ドイツとフィンランド、そしてリトアニアとスウェーデンを結ぶケーブルが切断され、スウェーデン当局は、ロシアを出港した中国籍の船舶の関与を疑っています。これらの事件は、ヨーロッパ各国の通信網に混乱を招き、国際的な懸念を引き起こしました。
海底ケーブル切断の目的とは?
なぜ中国が海底ケーブルの切断に関与している疑いがあるのでしょうか?軍事ジャーナリストの世良光弘氏は、「これは一種の『静かな戦争』の始まりかもしれない」と指摘します。ロシアのクリミア侵攻時にも、ウクライナの通信や電力などのインフラ破壊工作が行われました。同様に、中国が台湾への圧力を強める中で、海底ケーブルの切断は、有事の際に台湾の通信網を遮断し、国際社会からの支援を妨げる目的があると推測されます。
中国の習近平国家主席
日本のインフラへの脅威
世良氏はさらに、台湾有事の際には日本のインフラも標的となる可能性があると警告しています。海底ケーブルは、国際通信の重要な基盤であり、その破壊は経済活動や安全保障に大きな影響を与えます。日本政府は、こうした脅威に対して、インフラのセキュリティ強化や国際協力の推進など、対策を講じる必要があります。
今後の展望
海底ケーブル切断事件は、国際社会におけるサイバーセキュリティやインフラ保護の重要性を改めて浮き彫りにしました。今後、各国は連携を強化し、こうした攻撃に対する抑止力と対応力を高めていくことが求められます。 これらの事件の真相究明と再発防止策が急務となっています。
まとめ
台湾とバルト海で発生した海底ケーブル切断事件は、中国の関与が疑われており、国際的な緊張を高めています。これらの事件は、「静かな戦争」の兆候である可能性があり、日本を含む各国は、インフラの安全保障に一層の注意を払う必要があります。 jp24h.comでは、引き続きこの問題の進展を追跡し、最新情報をお届けします。