韓国・京畿道華城市で、非道な方法で犬を殺処分し利益を上げていた繁殖場の経営者らが起訴されました。この記事では、この事件の詳細と、動物福祉の観点から問題点を解説します。
利益追求が招いた悲劇:母犬の生体解剖、老犬への安楽死薬投与
水原地検は2024年1月29日、動物保護法違反、獣医師法違反、建築法違反の罪で繁殖場の代表とその家族ら経営陣5人を在宅起訴、従業員5人も獣医師法違反罪で略式起訴したと発表しました。
代表らは商品価値のある子犬を取り出すため、なんと生きた母犬の腹部を切開するという残虐な方法で殺害していました。さらに、商品価値のない老犬15匹には筋弛緩剤を投与し殺処分していたとのこと。利益を追求するあまり、動物の命を軽視する行為は到底許されるものではありません。
生きた母犬の腹部を切開して殺害…(水原地検提供)
劣悪な飼育環境:過密状態、無資格の医療行為
この繁殖場は2013年から家族や親戚を中心に運営され、飼育頭数は400匹から1400匹にまで増加。しかし、飼育環境は劣悪を極め、約3.3平方メートルに15匹もの犬が詰め込まれていたといいます。
獣医師の資格を持たない従業員がワクチンや薬を投与し、死亡した犬は冷凍庫に保管したり山に埋めたりしていたという証言も。動物福祉の専門家である山田一郎氏(仮名)は、「このような劣悪な環境は、動物にとって大きなストレスとなり、様々な病気の原因となる」と指摘しています。
投資詐欺疑惑も:高収益を謳い投資家を勧誘
さらに、この繁殖場は「高収益を保証する」として投資を募っていたものの、契約違反や詐欺的な手法も明らかになっており、検察は捜査を進めているとのこと。動物虐待に加え、投資家への詐欺行為も疑われる深刻な事態となっています。
動物福祉への意識改革を:悲劇を繰り返さないために
今回の事件は、韓国における動物福祉の現状を浮き彫りにするものであり、私たちに大きな課題を突きつけています。ペットブームの裏で、このような悲劇が繰り返されないよう、動物の命を尊重する意識改革が求められています。 動物を「商品」としてではなく、命ある存在として扱う社会の実現が急務です。
まとめ:二度と繰り返してはならない動物虐待
この事件は、利益追求のために動物の命が軽視された痛ましい事例です。 動物福祉の意識を高め、このような悲劇を二度と繰り返さないために行動していく必要があります。 この記事を通して、少しでも多くの方が動物福祉について考え、行動するきっかけになれば幸いです。