金正恩氏、娘ジュエ氏と共に「ロイヤルファミリー」路線へ?北朝鮮の新たな指導者像

北朝鮮の金正恩総書記が、娘のジュエ氏と共に公の場に姿を現す機会が増えています。新年祝賀行事やミサイル発射実験の視察など、その様子は従来の指導者像とは一線を画すものとして注目を集めています。一体、北朝鮮の指導部はどのような狙いを持っているのでしょうか。この記事では、金正恩氏の「ロイヤルファミリー」戦略と、新たな指導者像について深く掘り下げていきます。

金正恩氏の娘、ジュエ氏とは? その存在が示唆するもの

金正恩氏と娘のジュエ氏は、新年祝賀公演やミサイル発射実験の現場で共に姿を現し、親子の強い絆を印象づけました。祝賀公演では、腕を組んで歩く姿や、歌や踊りに楽しむ様子が報じられ、国民に親しみやすさをアピールしているようにも見えます。

金正恩氏と娘ジュエ氏金正恩氏と娘ジュエ氏

ジュエ氏の存在は、金正恩氏の後継者を示唆するものなのでしょうか。それとも、単なるイメージ戦略の一環なのでしょうか。専門家の間でも意見が分かれる中、今後の動向に注目が集まっています。

欧米スタイルを取り入れた演出? 北朝鮮指導部の狙い

朝鮮半島情勢に詳しい毎日新聞の客員編集委員・鈴木琢磨氏は、金正恩氏が目指すのは「欧米スタイルのロイヤルファミリー化」だと指摘します。新年祝賀行事での父娘の抱擁やキスは、従来の北朝鮮指導者には見られない演出です。英国王室をモデルとしているという説もあり、金王朝を「ロイヤルファミリー」として国民に認知させる狙いがあると見られています。

共産主義・社会主義体制下では世襲は否定的に捉えられてきましたが、金正恩氏は世襲を正当化し、権力基盤の強化を図ろうとしているのかもしれません。

妹・与正氏の子どもの存在も明らかに? 金王朝の「ボリューム感」を演出

新年祝賀公演には、金正恩氏の妹・与正氏も子どもと共に出席したとされています。家族ぐるみでの参加は、金王朝の「ボリューム感」を演出する狙いがあると鈴木氏は分析します。

金正恩氏と側近金正恩氏と側近

ジュエ氏だけでなく、与正氏の子どもも公の場に登場させることで、金王朝の盤石さをアピールし、国民の結束を促す狙いがあると考えられます。

まとめ:金正恩氏の「ロイヤルファミリー」戦略、その行方は?

金正恩氏は、娘のジュエ氏や妹の与正氏と共に公の場に登場することで、従来の指導者像とは異なる「ロイヤルファミリー」としてのイメージを構築しようとしています。この戦略は、権力基盤の強化や国民の支持獲得に繋がるのでしょうか。今後の北朝鮮の動向から目が離せません。