人生における大きな試練の一つ、余命宣告。特に「末期がん」と告げられた時、一体どんな心境になるのでしょうか。今回は、医療ジャーナリストの長田昭二さんの闘病記『末期がん「おひとりさま」でも大丈夫』(文春新書)を基に、末期がんと診断された後も前向きに生きるヒントを探ります。
医療ジャーナリストが経験した「末期がん」とは
長田さんは、長年医療ジャーナリストとして活躍しながら、ご自身も前立腺がんと闘っています。闘病記は数多くありますが、医療の知識を持つジャーナリストの視点から書かれた本書は、患者にとって非常に貴重な情報源となっています。
長田昭二さん
「末期がん」という言葉は、どうしてもネガティブなイメージを連想させます。しかし、長田さんは家事や仕事、さらには海外旅行まで楽しんでいるといいます。これは、がんの種類によって症状や進行が大きく異なるためです。長田さんのように前立腺がんの場合は、痛みがないうちは日常生活を送ることが可能です。
前立腺がん発見の経緯と早期発見の重要性
長田さんが前立腺がんと診断されたのは2020年。遡ること2016年、ランニング後に血尿のような症状が出たことがきっかけで検査を受けたところ、腫瘍マーカーPSAの数値がやや高めでした。しかし、多忙を理由に精密検査を先延ばしにしてしまったといいます。
この経験から、長田さんは早期発見の重要性を強く訴えています。どんな病気でも早期発見・早期治療が大切であることは言うまでもありません。特にがんは早期発見できれば完治の可能性が高まるため、定期的な検診を心がけることが重要です。
忙しさにかまけず、体のサインを見逃さない
長田さんのように、忙しさから検査を後回しにしてしまう人もいるかもしれません。しかし、体のサインを見逃さず、少しでも異変を感じたらすぐに医療機関を受診することが大切です。
前立腺がん検診
がんと向き合い、前向きに生きる秘訣
長田さんは、がんと診断された後も前向きに生き続けています。その秘訣は、自身の病状をしっかりと理解し、受け入れること。そして、治療と並行して日常生活を楽しむことにあるようです。
専門家との連携と情報収集
長田さんは、医療ジャーナリストとしての知識を活かし、自身のがんについても積極的に情報収集を行っています。また、主治医との良好なコミュニケーションを築き、治療方針を共に決めていくことも重要だと語っています。
自分らしい生き方を見つける
がんと診断されても、人生が終わるわけではありません。長田さんのように、仕事や趣味など、自分らしい生き方を見つけることが大切です。
まとめ:希望を持って生きる
「末期がん」という言葉は衝撃的ですが、必ずしも絶望を意味するものではありません。がんの種類や進行状況によって、日常生活を送れる場合もあります。大切なのは、早期発見・早期治療を心がけ、がんと診断された後も前向きに生きることです。長田さんの闘病記は、がん患者だけでなく、すべての人々に生きる希望を与えてくれるでしょう。