岐阜県岐南町の宅配弁当業者「バイパス給食センター」が調理した弁当を食べ、300人以上が体調不良を訴えている集団食中毒で、県警は7日、食品衛生法違反の疑いで同社を家宅捜索した。捜査関係者への取材で分かった。
県は同日、弁当を食べた40代の男性が死亡したと発表した。男性の便からノロウイルスが検出された。県は死亡と食中毒の因果関係は不明とし、詳しい経緯を明らかにしていない。
県によると、弁当は先月25~27日、男性の勤務先に配達された。男性はいずれかの日に食べ、症状を訴えていた。今月1日に死亡したとみられ、勤務先が同日、「亡くなった」と保健所に連絡した。
捜査関係者によると、同社はノロウイルスが付着した弁当を販売した疑いが持たれている。県警は家宅捜索し、食中毒の原因となった弁当を作った当時の状況を調べたという。
同社は企業などに弁当を配達。県によると、6日現在、下痢や嘔吐など食中毒症状を訴えたのは、男性を含む2~97歳の計320人。7人が入院したが、男性以外に重症者はいないという。