東京オリンピック汚職キーマンの弟、高橋治則氏の知られざる最期:リゾート王の栄光と転落

バブル経済期に「環太平洋のリゾート王」と呼ばれた高橋治則氏。その華麗な人生は、東京協和信用組合破綻事件での逮捕、そして59歳での突然の死という衝撃的な結末を迎えます。この記事では、西﨑伸彦氏の著書『バブル兄弟 “五輪を喰った兄”高橋治之と“長銀を潰した弟”高橋治則』を参考に、その波乱万丈な人生、特に最期の日々について深く掘り下げます。名門一族の出身、慶應卒、コネ入社、そして1兆円を超える資産…栄光から転落までの軌跡を辿り、知られざる人間像に迫ります。

告別式に集まった1000人の弔問客:政治家、芸能人、そして愛人の存在

西麻布の長谷寺で行われた告別式には、約1000人もの弔問客が訪れました。政治家では安倍晋三氏(当時自民党幹事長代理)の姿が見られ、香典は辞退、名簿のみ作成するという異例の対応が取られました。

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デヴィ夫人や千昌夫といった著名人も参列し、会場にはベートーベンの「英雄」が流れる厳粛な雰囲気の中、喪主の長男、高橋一郎氏は「父は死ぬ1年前が幸せかどうかで決まると言っていました。父は幸せだったと思います」と挨拶しました。会葬礼状には兄・高橋治之氏の名前もあり、葬儀を事実上取り仕切っていたことが伺えます。

料亭「佐藤」と高橋治則氏の蜜月:バブル期の豪遊と最期の場所

告別式には、赤坂の料亭「佐藤」の女将も参列していました。この料亭は、かつて佐藤栄作元首相や田中角栄元首相も訪れた老舗で、高橋治則氏が約10億円を融資して支援した経緯があります。上階には治則氏専用のサウナ部屋も設けられ、バブル期には政治家や官僚を招いた豪勢な宴が毎夜のように開かれていました。

料亭の女将は、治則氏の愛人、北山裕子(仮名)に「ノリちゃんが、どこで死んだか知ってる?」と声をかけました。治則氏の死の真相、そして料亭「佐藤」との関係は一体どのようなものだったのでしょうか。

リゾート王の知られざる素顔:愛人、家族、そして兄との複雑な関係

22歳年下の愛人、北山裕子の存在は、治則氏の複雑な人間関係を象徴しています。家族との関係、兄・治之氏との関係性もまた、彼の最期を理解する上で重要な鍵となります。

食通としても知られた治則氏。料亭「佐藤」での豪遊の様子からも、彼の華やかな生活ぶりが垣間見えます。「人間は死ぬ1年前が幸せかどうかで決まる」という彼の言葉は、何を意味していたのでしょうか。

まとめ:栄光と転落、そして謎に包まれた死

東京オリンピック汚職事件のキーマン、高橋治之氏の弟、高橋治則氏。その人生は、バブル経済の光と影を体現するかのようです。華やかな成功、そして信用組合破綻事件での逮捕、そして謎に包まれた死。この記事では、彼の最期の日々を中心に、その波乱万丈な人生を振り返りました。今後の調査で、さらに多くの事実が明らかになることが期待されます。