〈「4月26日に大地震が来るって噂なんです」なぜみんな“デマ情報”に踊らされるのか…サイバー藤田晋が気づいた「陰謀論が人気コンテンツになる」理由〉 から続く
占いやスピリチュアルに、なぜ成功者ほど惹かれてしまうのか――サイバーエージェント藤田晋氏は、経営の最前線で数々の“非科学的な誘惑”を目撃してきた。一流の経営者でさえ合理性を手放してしまう、その心理を各所から大反響のビジネス書『 勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術 』(文藝春秋)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/ 最初から読む )
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株主名簿に新興宗教が現れた時は
私と同じような立場の社長でも、運気や運勢にハマる人は結構多い。専属の占い師をつけている人もいたし、風水を頼る人もいる。だけど、尊敬する権力者や世話になっている年長者が本気でハマってる時は意外と厄介だ。真剣にスピリチュアルの話をされたら、感心して頷くしかない。あなたの名前は字画数が悪いと改名を勧められ、断れなくなった人も見たことがある。
また、長年社長をやっていると、「M資金」や「徳川埋蔵金」のような架空の話を持ちかけられることもある。M資金の話はとある有名芸能人からだったけど、他の誰かから聞いて真偽が分からず私に相談してきたので、有名な詐欺話だと教えてあげた。
うちの会社の株主名簿にとある新興宗教法人が現れた時は、IR取材を理由に面会を求められた。断りきれずに会うと、「社長って孤独ですよね?」「本当の幸福が何か知ってますか?」などとしつこく尋ねられた。
でも、私があまりに脈がなさそうに見えたのだろう。後日、株は全て売却されていた。
一流の人さえ「非科学的なもの」を頼るワケ
オカルトというと表現はよくないけど、有名社長も、一流芸能人も、麻雀のトッププロも、実力で成功しても、なぜか非科学的なものに頼る人は多い。
成功者はみな、相当な努力をしているだろう。だけど、やはり最後は運も味方につけないと、また次も上手くいくとは限らないから、どうしても目に見えないものに惹かれるのだと思う。その気持ちは分かる。
でも、お守りにしても、占いにしても、験を担いでも、当たらないことが結構な確率であるはずだ。その場合、次はどうするのだろう。全くダメであっても信じ続けるのか。自分が無頓着なので、それが本当に分からない。
冒頭の話に戻すと、4月26日の地震の予言は当たらなかったけど、今度は2025年7月5日に大災害が起きるという、「日本のノストラダムス」と呼ばれる人の予言が盛り上がってるそうだ。それが、日本だけでなく中国でもSNSで大きくバズっていると。そもそもノストラダムスの大予言って完全に外れてなかったっけ。
真実か否か、判断するのはアナタです……(後日談 結局、7月5日には何も起きなかった)。
藤田 晋/ノンフィクション出版






