長野県長和町のスキー場「ブランシュたかやまスキーリゾート」が、2025-26年シーズンからスノーボーダーの受け入れを開始すると発表しました。これまでスキーヤー専門だった同スキー場が、時代の変化に対応し新たな一歩を踏み出します。スキー人口減少の打開策として期待が高まる一方で、長年のスキーヤー専門スキー場としての歴史と伝統を持つブランシュたかやま。今回の決断は、スキー場運営にどのような変化をもたらすのでしょうか?
スキーヤーの聖地として長年親しまれてきたブランシュたかやまスキーリゾート。1985年の開業以来、スキーヤーとの衝突事故を避けるため、スノーボーダーの滑走を禁止していました。その結果、安全にスキーを楽しめる環境が強みとなり、多くのシニア層のリピーターを獲得してきました。
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スキー人口減少という課題
しかし、近年スキー人口は減少傾向にあり、ブランシュたかやまも例外ではありません。新型コロナ禍の影響もあり、来場者数は回復基調に乗り切れていない状況です。ファミリー層や大学生など、スノーボードを好む層の取り込みが課題となっていました。
スノーボーダー受け入れによる新たな挑戦
こうした状況を打開するため、ブランシュたかやまは大きな決断を下しました。スノーボーダーの受け入れによる利用者増加を目指すとともに、「誰もがスノースポーツを楽しめる施設」を目指していく方針です。スキー場経営の専門家である、山田一郎氏(仮名)は「スキーヤーとスノーボーダーが共存するためには、ゲレンデのレイアウトや安全対策の強化が不可欠です」と指摘しています。
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安全対策と理解への取り組み
長年のリピーターからは、惜しむ声も聞かれる一方で、運営継続のための苦渋の決断への理解を示す声も多く上がっています。スキー場側も、従業員の安全教育やゲレンデの危険箇所の確認、ネット設置などの対策を強化し、安全な環境づくりに尽力する姿勢を見せています。
テスト滑走期間を経て本格始動
2025-26年シーズンからの本格的な受け入れに先立ち、2025年3月17日からはテスト滑走期間としてスノーボーダーの滑走を試験的に開始します。この期間を通して、更なる安全対策の検証や、スキーヤーとスノーボーダーの共存に向けた課題解決に取り組む予定です。
新たなブランシュたかやまへの期待
スノーボーダー受け入れという新たな挑戦は、ブランシュたかやまにとって大きな転換期となるでしょう。スキーヤーとスノーボーダーが共に雪山を楽しめる、より魅力的なスキーリゾートへの進化に期待が高まります。