南アフリカの「鉱山被害コミュニティ連合(MACUA)」は13日、廃坑に少なくとも400人の違法採掘者が2カ月間、閉じ込められたままだと発表した。警察は違法採掘者を取り締まるため、昨年11月に鉱山周辺を囲み、水や食糧の供給を制限する「封鎖措置」を開始していた。
同団体は、10日に地下で撮影されたとみられる映像も公開。袋に包まれた遺体や、生存する採掘者らが助けを求める様子が映っているという。ロイターの記者が確認したところ、映っていた遺体は30-40体とみられる。遺体のように見える物体が本物の遺体か、独自に確認することはできなかった。
撮影者の男性はこう話す。
「見てほしい。こんな状況で何日生き延びねばならないのだろう」
別の映像には、肋骨が浮かび上がり衰弱した様子の採掘者も。
これらの映像は、南ア鉱山労働者の権利団体「MACUA」が入手。ロイターはこの映像が撮影された日時や場所を独自に確認することはできなかった。
鉱物資源・エネルギー省の広報担当者は、地下から遺体が回収されたとしつつ、公式報告を発表するまで詳細は明かせないとした。また、当局が今週、救助活動を行う準備を進めているとも述べた。南ア警察はコメントの要請に応じなかった。
警察による「封鎖措置」は、違法採掘者を摘発するため11月に開始。以降、鉱山は包囲され、水や食糧の供給が制限されている。同国では、廃坑に残った金を採掘するため不法侵入が後を絶たず、数十年間、問題視されている。