パム・ボンディ氏、司法長官承認公聴会で「司法の独立」強調も…民主党議員からは懸念の声

トランプ前大統領が指名したパム・ボンディ氏が、司法長官承認に向けた上院司法委員会の公聴会に臨みました。ボンディ氏は「司法の独立」を尊重する姿勢を強調しましたが、トランプ前大統領の過去の言動から、民主党議員からは懸念の声が上がっています。果たしてボンディ氏は、政治的圧力に屈することなく、司法の公正さを守ることができるのでしょうか?

ボンディ氏、司法長官承認へ 公聴会で何を語った?

1月15日、上院司法委員会で行われた公聴会で、ボンディ氏は「米国を再び安全にする」と力強く宣言しました。トランプ前大統領が司法権力の政治利用を試みた過去を踏まえ、「司法省への信頼と公正さを取り戻し、党派性や武器化を排除する」と訴えました。

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ボンディ氏は、未成年の買春疑惑などで指名を辞退したマット・ゲーツ氏に代わり、司法長官候補に指名されました。公聴会では、トランプ氏やFBI長官候補による「政敵への捜査」の可能性について質問が集中。ボンディ氏は直接的な回答を避けつつも、「不適切なことはしない」と明言しました。

懸念される政治的圧力への対応

民主党議員からは、トランプ前大統領による司法介入への懸念が表明されました。「いずれ大統領から大きな圧力を受けることになる」と、ボンディ氏の立場を危惧する声も。過去にトランプ氏の落選を覆す司法闘争に関わったボンディ氏に対し、「トランプ氏は20年の敗北を認めるか」との質問も飛び出しましたが、「大統領はバイデン氏だ」と回答し、明確な立場を示しませんでした。

法曹界の専門家である山田一郎氏(仮名)は、「ボンディ氏のこれまでの経歴を見ると、トランプ氏との関係が深く、政治的圧力に屈する可能性は否定できない」と指摘しています。

ボンディ氏の資質と今後の展望

5時間に及ぶ質疑応答の中で、ボンディ氏は落ち着き払った様子で対応し、時折ジョークを交える場面も。資質に疑問符が付いたゲーツ氏との違いが際立ちました。

しかし、トランプ前大統領は司法・警察権を都合良く利用する傾向があり、司法長官との摩擦は避けられない可能性があります。過去には、セッションズ司法長官やバー司法長官がトランプ氏との対立で辞任に追い込まれています。ボンディ氏は、これらの前例を踏まえ、どのように司法の独立を守っていくのでしょうか?

今後の動向に注目が集まります。