東京の街は常に進化を続け、2025年も多くの再開発プロジェクトが完成を迎えようとしています。ビジネスパーソンにとって注目すべき新施設とは? 今回は、数々の再開発案件に精通する都市計画コンサルタントの山田花子さん(仮名)の意見も交えながら、2025年の注目ポイントを2つの視点から解説します。高層ビル群の個性、そして都市のオアシスとなる公園の増加。それぞれの代表的な事例を通して、未来の東京の姿を紐解いていきましょう。
高輪ゲートウェイに誕生する「街」:TAKANAWA GATEWAY CITYの魅力
2025年、最も注目を集める開発案件といえば「TAKANAWA GATEWAY CITY」でしょう。JR東日本が初めて手がける都市開発プロジェクトであり、山手線・高輪ゲートウェイ駅周辺に誕生する「新しい街」です。単なるビルや商業施設ではなく、「街」を創造するという壮大なビジョンが伺えます。
高輪ゲートウェイシティの完成予想図。高層ビルと緑地が融合した未来都市の姿が印象的です。
オフィス、商業施設、ホテル、文化交流施設などが集積し、観光拠点としての魅力も備えています。2025年3月のまちびらきでは、高層ビル「THE LINKPILLAR 1」と高輪ゲートウェイ駅の全面開業が予定されており、他のエリアも2026年度までの開業を目指しています。
近年トレンドの「高層緑化様式」を体現
TAKANAWA GATEWAY CITYの注目ポイントは、その建築様式です。近年の東京で多く見られる「高層緑化様式」の典型例と言えるでしょう。
高層緑化様式の3つの特徴
山田さんによると、高層緑化様式には、以下の3つの特徴が見られるとのこと。
- 直線を基調としたデザインでありながら、個性的な形状の高層ビル
- 低層階に設けられた曲線的な建築と、それを覆う緑
- 「ウェルビーイング」や「多様性」といったキーワードを掲げたコンセプト
TAKANAWA GATEWAY CITYもまさにこの特徴を満たしており、高層部には高級ホテル「JW マリオット・ホテル東京」の入居も決定しています。
都市の余白:公園の増加で変わる東京の景観
もう一つの注目ポイントは、都市における公園の増加です。緑豊かな空間は、人々の憩いの場となるだけでなく、都市のヒートアイランド現象の緩和にも貢献します。
公園増加の背景にあるもの
山田さんは、都市における公園増加の背景には、人々の自然への回帰志向と、SDGsへの意識の高まりがあると指摘します。都心部にいながらも自然を感じられる環境が求められているのです。
まとめ:進化し続ける東京の未来
高層ビルと公園、一見対照的な存在ですが、これらが調和することで、より魅力的な都市空間が創造されます。2025年は、東京の都市開発における新たな転換点となるでしょう。進化し続ける東京の未来に、期待が高まります。