フジテレビ、中居正広氏の女性トラブル報道で窮地に立たされる:CM見合わせ50社超、ロケ地交渉も難航

フジテレビが、タレントの中居正広氏(52)をめぐる女性トラブル報道で、社内外から厳しい視線を浴びている。週刊誌報道による女性アナウンサーへの接待疑惑、そしてそれを否定しきれない港浩一社長の記者会見を受け、批判の声が殺到。CM見合わせやロケ地交渉の難航など、経営にも大きな影響が出始めている。

女性アナウンサーへの接待疑惑で批判殺到、社内はピリピリモード

週刊文春が報じた、中居氏をめぐる女性トラブルと、それに関連したフジテレビ女性アナウンサーへの接待疑惑。記事では、過去にも同様の接待が常態化していた可能性が示唆された。これに対し、フジテレビは記者会見を開いたものの、港社長は疑惑を完全には否定できず、「なかったと信じたい」と発言。この曖昧な対応が火に油を注ぎ、SNS上では批判がさらに激化。同社の女性アナウンサーは誹謗中傷を受けるなど、事態は深刻化している。「めざまし8」に出演した小室瑛莉子アナウンサー(25)は、涙ながらに調査を訴える事態にまで発展した。

小室瑛莉子アナウンサーが涙ながらに訴える様子小室瑛莉子アナウンサーが涙ながらに訴える様子

フジテレビ社内は現在、ピリピリとした空気に包まれているという。情報漏洩を懸念し、アナウンス室は事実上の「封鎖」状態。関係者への警戒も強まり、アナウンス室への立ち入りは厳しく制限されている。過重労働対策やフリーアドレス導入など、これまで進められてきた職場環境改善も、今回の騒動で白紙に戻りかねない状況だ。社員からは、経営陣による明確な説明と対応を求める声が上がっている。

CM見合わせ50社超、ロケ地確保も困難に

社内だけでなく、社外への影響も深刻だ。日産自動車をはじめ、50社を超えるスポンサー企業がフジテレビの番組CMを見合わせるか検討しているという。中居氏の女性トラブルへのフジテレビ幹部の関与が報じられたことが、この決断の背景にあるとみられる。

さらに、ドラマなどのロケ地確保も難航している。ロケ地として許可を出した自治体や店舗への電凸(電話による攻撃)を懸念し、交渉を断られるケースが増えている。人気ドラマのロケ地は「聖地巡礼」の対象となり、経済効果も期待できるが、現状では候補地探しに難渋しているという。脚本家の三谷幸喜氏も、知人のドラマ制作関係者がロケ地交渉で苦労していると証言している。

経済効果への影響も懸念される

これらの状況は、フジテレビの経営に深刻な打撃を与える可能性がある。CM収入の減少はもとより、番組制作にも支障が出れば、今後の番組編成にも影響が出かねない。また、ロケ地確保の難航は、制作コストの増加やクオリティの低下につながる恐れもある。

フジテレビ社屋フジテレビ社屋

フジテレビの対応が今後の鍵を握る

中居氏の女性トラブル報道から始まった今回の騒動は、フジテレビの企業体質そのものが問われる事態に発展している。今後の対応次第では、企業イメージの失墜は避けられないだろう。透明性のある調査と情報公開、そして再発防止策の実施が求められる。フジテレビが、この危機をどのように乗り越えるのか、注目が集まっている。