韓国ユン大統領逮捕の衝撃:戒厳令発令から異例の事態へ、支持率上昇の謎

韓国政界に激震が走っています。戒厳令発令から弾劾訴追、そして現職大統領の逮捕という異例の事態に揺れる韓国。ユン・ソンニョル大統領の逮捕劇は、韓国社会に大きな波紋を広げています。一体何が起きているのでしょうか?そして、この混沌とした状況の中で、なぜユン大統領の支持率は上昇しているのでしょうか?この記事では、複雑に絡み合う韓国政局の現状を紐解き、その背後にある国民の心理を探ります。

戒厳令発令から逮捕劇まで:韓国政局の混迷

2025年1月15日、韓国のユン・ソンニョル大統領が内乱主導と職権乱用の容疑で身柄を拘束されました。現職大統領の逮捕は韓国憲政史上初の異常事態です。 12月3日に発令された戒厳令は、軍による国会への突入、野党指導者らの拘束など、民主主義の根幹を揺るがす強硬な措置でした。

韓国ユン大統領の逮捕劇韓国ユン大統領の逮捕劇

ユン大統領は、野党による予算削減や弾劾の動きを「政府を麻痺させようとした」と非難し、戒厳令発令の正当性を主張しています。しかし、この強硬な姿勢は国内外から強い批判を浴び、民主化以降最大の憲法的危機とも言われています。

選挙不正疑惑と戒厳令の真の目的

ニューヨーク・タイムズ紙の報道によると、ユン大統領は戒厳令発令の背景に、野党による選挙不正の疑いがあると主張しています。昨年4月の総選挙で野党が勝利したことに不正があったとし、国家選挙管理委員会への強制捜査を計画していたというのです。 選挙管理委員会の職員を拘束し、地下施設で尋問する計画まで立てられていたと報じられています。

韓国政治評論家のパク・ミンソク氏(仮名)は、「ユン大統領は、選挙不正の疑惑を追求することで、野党の勢力を削ぎ、自らの権力基盤を強化しようとした可能性がある」と指摘しています。

支持率上昇の謎:国民は何を思うのか

驚くべきことに、このような混乱の中、ユン大統領の支持率は上昇しています。その背景には、メッセージアプリ「カカオトーク」の検閲方針などを打ち出す野党への失望が広がっていることが挙げられます。 中道層を中心に、野党の強硬な姿勢に反発する声が強まっているのです。

「太極旗部隊」の熱狂:保守層の結束強化

ユン大統領の支持基盤である保守層は、「太極旗部隊」と呼ばれ、今回の逮捕劇を機にさらに結束を強めています。裁判所前で警官隊と衝突するなど、その熱狂は過熱する一方です。

保守層の熱狂保守層の熱狂

専門家は、この現象を「危機における指導者への求心力」と分析しています。 不安定な情勢の中で、強力なリーダーシップを求める声が保守層の間で高まっているというのです。

韓国の未来:混沌から抜け出す道は?

ユン大統領の逮捕という前代未聞の事態は、韓国社会に大きな傷跡を残すでしょう。分断と対立が深まる中、韓国はどのようにしてこの危機を乗り越えるのでしょうか。今後の韓国政局の行方から目が離せません。