スペイン最大級観光博覧会「FITUR 2025」で日本の魅力が爆発!長蛇の列の秘密とは?

スペインの首都マドリードで開催されたヨーロッパ最大級の観光博覧会「FITUR 2025」で、日本ブースが大きな注目を集めました。今回は、その人気の秘密と、日本とスペインの意外な歴史的繋がりについて掘り下げてご紹介します。

日本ブースは大盛況!人気の秘密を探る

altalt

「FITUR 2025」は、ヨーロッパ最大規模を誇る観光博覧会。世界各国から旅行関連企業や団体が参加し、各国の魅力をアピールする一大イベントです。2024年の開催では、152の国と地域から9000もの企業・団体が参加し、25万人の来場者を記録しました。 各ブースでは、パンフレット配布や伝統芸能のパフォーマンス、名産品の試食など、様々な工夫を凝らしたPRが行われました。

その中でも、ひときわ長い列を作っていたのが日本ブース。着物姿のスタッフによるおもてなしや、日本の伝統文化の紹介など、魅力的なコンテンツが来場者の心を掴みました。近年、訪日外国人観光客が増加傾向にある中、今回の博覧会での盛況ぶりは、日本の観光産業にとって更なる追い風となるでしょう。

日本とスペイン、400年以上続く絆の物語

支倉常長とコリア・デル・リオの深い縁

会場でひときわ注目を集めていたのが、スペイン南部アンダルシア州の都市、セビーリャ近郊のコリア・デル・リオのプレゼンテーション。実はこの街、仙台藩主・伊達政宗の命を受け、ローマ法王に謁見するために派遣された支倉常長率いる慶長遣欧使節団が1614年に滞在した歴史を持つ街なのです。

使節団の中には、帰国せずスペインに残った者もおり、その子孫が「ハポン」(スペイン語で「日本」の意味)という姓を名乗って現在も約700人が暮らしているとのこと。街の公園には支倉常長の像が建立されており、今もなお日本との繋がりを大切にしています。

万灯流しで繋がる文化交流

コリア・デル・リオでは、夏にグアダルキビル川で万灯流しが行われています。これは、日本文化の影響を受けたもので、地元住民に親しまれる人気のイベントとなっています。モデスト・ゴンサレス市長は、「文化や伝統、精神を分かち合っているのは素晴らしく、今も続けられていることを誇りに思う」と語りました。

在スペイン日本大使館の中前隆博特命全権大使も、「何世紀も前からの日本との関わりから現代の祭りにつながっている物語を語り継いでいく必要がある」と強調。この歴史的な繋がりをスペイン全土に広めたいという強い意気込みが感じられました。

日本の魅力再発見!新たな観光ルートの可能性

「FITUR 2025」での日本ブースの盛況は、日本の観光資源の魅力を改めて世界に示す良い機会となりました。また、コリア・デル・リオの事例は、日本とスペインの深い歴史的繋がりを再認識させ、新たな観光ルート開発の可能性を示唆しています。今後、両国の文化交流が更に深まり、観光を通じた相互理解が促進されることが期待されます。