アニメ「おねがい☆」シリーズの舞台 長野県大町市の「木崎湖キャンプ場」、28日営業終了
長野県大町市平の「木崎湖キャンプ場」が28日の営業を最後に閉じることが分かった。木崎湖は透明度の高い水をたたえた天然湖で、熱心なファンが多いアニメ「おねがい☆」シリーズの舞台として知られ、年間約1万5千人がキャンプ場を利用。営業終了を惜しむ声が相次いでいる。
オープンは2004年
キャンプ場は2004年、現在の管理人を務める荒井利広さん(51)が地元財産区と賃貸借契約を結び、営業を開始。敷地面積は約9900平方メートルで、炊事場やかまど、簡易水洗トイレを備え、バンガロー16棟が立つ。
昨年6月にシリーズ放送20周年の催し
荒井さんは隣の市営駐車場の管理も担っており、キャンプ場に泊まり込みで利用者を受け入れてきた。02年に「おねがい☆ティーチャー」、03年に「おねがい☆ツインズ」が放送され、木崎湖を訪ねるファンが増加。自身は松本市出身の井出安軌(やすのり)監督と出会ったのを機にファンとなり、昨年6月には同湖周辺で開かれたシリーズ放送20周年記念の催しに関わった。
「安全確保に責任が持てない」
だが、場内でかつて地中に埋められた空き瓶や空き缶といったごみを複数回発見。さらに昨年、場内に林立するアカマツが次々と倒れ、「利用者の安全確保に責任が持てない」として5年ごとの契約更新を見合わせた。
SNSで告知、別れ惜しむ声相次ぐ
SNS(交流サイト)で営業終了を告げた16日以降、「荒井さんがいないとつまらない」と別れや営業終了を惜しむ声が寄せられた。荒井さんは「いろいろな人と出会い、いってらっしゃい、おかえりと声をかける仲間もできた」と感謝。今後の身の振り方は決まっておらず、キャンプ場が再開するかどうかは未定という。