石破政権の巨大プロジェクト「護衛艦共同開発」の光と影…韓国の前例に学ぶ「インドネシアという国の流儀とポテンシャル」


【写真】中国も恐れる…海上自衛隊の「自衛艦」が見せた「圧倒的な光景」

日本の生命線と言える南シナ海で脅威を増す中国への牽制として、両国の必須の検討課題だが、費用分担などの問題が立ちはだかる。

インドネシアは「日本の生命線」

日本が海外から輸入する原油や液化天然ガス(LNG)などのエネルギー資源、食品、工業部品の多くは海上輸送に依存している。とりわけマラッカ、スンダ、ロンボクの3つの海峡を抱えるインドネシアとのパートナーシップは日本にとって死活問題だ。

今回の石破首相訪問も協力関係を確認することが主要な目的の一つであり、ある防衛省幹部は「この海域で武力紛争やテロ、海賊行為が激化すれば、日本国内の物流は一気に麻痺する。シーレーンが守られない限り、日本経済や市民生活は立ち行かなくなる」と警鐘を鳴らす。

中国の「九段線戦略」の脅威

インドネシアでは北端のナトゥナ諸島近海で中国漁船が操業し、現地の海上保安当局とのトラブルが頻発している。

中国は南シナ海での実効支配を強めつつ、東南アジア諸国連合(ASEAN)へのインフラ投資や経済支援を通じて影響力を拡大している。ASEAN内部でも対中融和的な国と警戒感を募らせる国に分かれ、「足並みの乱れ」が顕在化する場面もある。

インドネシアは巨大人口と経済力を背景に、ASEANの「盟主」を自任しているが、中国からの投資・市場を無視できず、一方でナトゥナ近海の領海保全は譲れないため、バランス外交に苦慮しているのが実情だ。



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