元テレビ朝日社員の玉川徹氏は28日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、芸能界を引退した中居正広氏(52)の女性トラブルに社員が関与したなどと報じられた問題で、フジテレビが27日から28日未明まで10時間以上続いた記者会見の運営のあり方に、疑問を呈した。
会見は27日午後4時に始まり、冒頭で役員が謝罪。同4時半すぎから記者との質疑応答が始まり、プライバシー保護の観点から10分間のディレイで中継された。しかしテーマが違う多数の質問が寄せられ、役員側の回答に納得できないフリーランスの記者らが声を荒らげて納得できる回答を求めたり、指名されていないにもかかわらず、一部記者が自席で声高に主張を叫ぶなど、会見進行に影響が出る一因にもなった。会見は、開始から10時間24分後の28日午前2時24分まで続く、異例の展開となった。
玉川氏は会見の印象を問われ「(27日午後)9時すぎまで見ていましたが、もうカオスになっちゃって見ていられなくなって、見るのをやめました」と告白。「最初の会見ではカメラも入れず、10のディレイのアイデアがなかったと社長は言っていたが、テーマとしては大きく言えばせいぜい3つか4つ。日枝(久相談役)さんの問題、幹部社員A、トラブルが起きた後の対応となぜ中居さんの番組を1年半も続けたのか。大きく言えば、その3つくらいだった」と言及した。
その上で「だとすれば、そういう質問が出た時は、『更問い』で、その関連質問を受けるというみたいなことをすれば、議論が深まったと思う。ところが(フジの進行役が)ランダムに記者を当てていっているので、(テーマが)あちこち、行ったり来たりで、結局10時間」と指摘。「こういうふうなやり方は、素人だったらあり得るが、フジテレビは番組をつくって演出するがいっぱいいる会社じゃ無いですか」と、なぜ会見で「更問い」のスタイルが取られなかったか、進行方法に疑念を示した。
「我々がインタビューする時も、テーマを決めてテーマごとにして問いを深めるというふうにやっている。なんでできなかったのか。『更問い』をすれば良かったんです」と訴えた。
実際、記者会見では話題があちこちに飛んだり、1度出た質問と似たような内容の質問も相次いだ。玉川氏は「(更問いで)そうやれば話が深まるし、深まったらそれ以上聞いてもしようがないといえば、そこで終わるんです。できたはずなのに、できなかった。残念です」と振り返った。