みのもんた氏、焼き肉店で窒息事故…高齢者の食事に潜む危険とは?

みのもんた氏(80)が焼き肉店で窒息事故を起こし、緊急搬送されていたことが明らかになりました。かつての名司会者も、高齢者には避けられない食の危険に直面したのです。今回は、このニュースを基に、高齢者の食事における注意点、そして安全に食事を楽しむためのヒントを探っていきましょう。

窒息事故の詳細と背景

1月16日、東京・港区の高級焼き肉店で、みのもんた氏が牛タンを喉に詰まらせ、窒息状態に陥ったと報じられています。居合わせた人が背中を叩くなど応急処置を試みたものの、救急搬送されたとのこと。一時意識不明の重体だったとの情報もあり、現在も入院中とのことです。

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みのもんた氏は、持病のパーキンソン病を抱えながらも、月に一度は焼き肉店を訪れていた常連客だったそうです。以前は「銀座の帝王」と呼ばれるほど、夜遊びも盛んだったといいます。しかし、76歳でパーキンソン病を公表してからは、手足のしびれや筋肉の衰えといった症状に悩まされながらも、リハビリに励んでいたとのこと。今回の事故は、そんな彼の日常に突然起きた出来事でした。

高齢者の食事に潜む危険「誤嚥・誤飲」

高齢者が食事中に窒息する事故は、決して珍しいことではありません。済生会大牟田病院 院長で胃腸科部長の稲吉康治先生(仮名)によると、このような事故は「誤嚥」または「誤飲」と呼ばれる現象が原因となることが多いそうです。「誤嚥」は、食べ物や唾液などが気管に入ってしまうこと、「誤飲」は、本来飲み込むべきでないものを誤って飲み込んでしまうことを指します。

みのもんた氏のケースは「誤飲」の可能性が高く、ステーキハウス症候群(食塊異物による食道閉塞)も考えられるとのこと。高齢者は、加齢とともに咀嚼力や嚥下機能が低下するため、大きな肉片を飲み込むと、食道に詰まってしまうリスクが高まります。

食の安全を守るための対策

このような事故を防ぐためには、どのような対策が有効なのでしょうか? 稲吉先生は、高齢者自身だけでなく、周囲の人々の協力も重要だと指摘します。具体的には、以下の点に注意することが大切です。

  • よく噛んで、ゆっくり食べる: 食事を急がず、一口ずつ丁寧に噛むことを心がけましょう。
  • 一口の量を少なくする: 大きな塊を飲み込む危険性を減らすため、一口の量を少なめにするのがおすすめです。
  • 水分をこまめに摂る: 食物をスムーズに飲み込むために、水分をこまめに補給しましょう。
  • 食後すぐに横にならない: 食後すぐに横になると、誤嚥のリスクが高まります。しばらくは座位を保つようにしましょう。
  • 家族や周囲の人のサポート: 食事の様子に気を配り、異変があればすぐに対応できるようにしましょう。

いつまでも美味しく、安全に食事を楽しむために

加齢による身体の変化は避けられませんが、食事の楽しみを諦める必要はありません。少しの工夫と心遣いで、安全に食事を楽しむことができます。今回の事故を教訓に、高齢者自身の意識向上はもちろん、家族や社会全体で食の安全を見守っていくことが大切です。