“本当に頭が良い人”とは「他者に興味を持てる人」――脳科学者が語る「知性」と「感情」の本質的な関係


【写真を見る】人間の「知性」の大きな“特徴”とは

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AI起業家が挑んだ脳の探求

 この本は、脳の働きに人工知能研究が迫ろうとして、どこまで近づくことができ、どこは遠いままなのか、逆にどこは脳を超えられたのか、その闘いが本当に広く見渡せるものになっている。

 継続的学習、信用割り当て、破滅的忘却、利用と探索のジレンマ、認識プロセスと生成プロセス、モデルフリーとモデルベース、熟練者の模倣だけではだめで失敗からいかに回復させるかを積極的に教える必要があること、集合脳を支えているのは言語だけれど、言語予測だけを学んでいても人間の知性に至れないこと。
 
 脳の解説書としても、機械学習の解説書としても、これほどわかりやすく、知性の探求を見渡した本はないのではないか。その上で、今の人工知能に不足しているものは、シミュレーション、(心を含めた)世界モデルだと言っている。



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