28日午後10時15分ごろ、韓国南東部・釜山(プサン)市の金海(キメ)国際空港で、離陸準備中の香港行き「エアプサン」の旅客機から出火した。韓国国土交通省によると、乗員・乗客計176人は全員脱出したが、このうち女性3人が軽傷を負った。
エアプサンは韓国の格安航空会社(LCC)。聯合ニュースは、駐機場で旅客機から炎が上がる様子を伝えた。乗客169人と乗員7人は、緊急脱出用のシューターを滑り降りて退避した。負傷者3人はこの際に手足の打撲などのけがをして病院に搬送された。いずれも命に別条はないという。国土交通省は事故原因などを調べるため、調査官を現地に派遣した。
火災は尾翼付近で起き、その後、機体の前方まで広がった。消防が消火活動に当たり、発生から約1時間15分後に鎮火した。機体は半焼した。
韓国は旧正月の連休中で、旅行者が多かったとみられる。国土交通省によると、中国人や米国人など外国人22人も搭乗していたが、日本人は含まれていないという。
韓国では昨年12月29日、南西部の務安(ムアン)国際空港で済州(チェジュ)航空の旅客機(乗員・乗客181人)が滑走路外の外壁に激突し、炎上する事故が発生。179人が死亡した。【ソウル福岡静哉】