「“大臣になりたい”が口癖」
昨秋の衆院選での惨敗を受け、初めての通常国会に少数与党として臨む石破政権。法案・予算案成立に野党の協力が欠かせず、支持率停滞も続く難局の中、首相を支える最側近である赤澤亮正・経済再生担当大臣(64)に対して目下、「獅子身中の虫だ」とその言動を危ぶむ声が地元で上がっている――。
***
「“大臣になりたい”が口癖の人だったから、念願かなって、いまは張り切っているようです。謙遜のつもりか、“俺は首相の左腕”と公言していますが、彼の面従腹背ぶりを知る地元関係者の間では“そのうち石破さんの足を引っ張ることになるんじゃ……”と不安視されています」
こう語るのは、石破茂首相(67)と赤澤大臣の地元である鳥取県の自民党県議だ。
「首相の最側近」として知られる赤澤氏はかつて、石破氏を政策面から支えた“4人衆”の一人に数えられ、昨年10月に初入閣を果たした際には、首相官邸内に専用執務室が設置されたことも話題となった。
“俺が大臣になれないのは石破についているからだ”
党内からも批判が出て“赤澤部屋”は年明けに廃止されたものの、石破氏が頼りにしている様子は相変わらずという。しかし、そんな二人の「本当の関係」について、自民党の元鳥取県議が明かす。
「赤澤さんは内輪の場などで“俺が大臣になれないのは(党内で嫌われている)石破についているからだ”と、ことあるごとに話していた。そんな恨み節を聞くたび、“いったい誰のおかげで選挙に勝ってこられたと思っているんだ”と眉をひそめる関係者は少なくありませんでした」
冒頭の県議が補足する。
「地元では“石破さんが赤澤氏とサシで酒を飲んだのはこの20年間で1回程度”という話が広く伝わっています。もともと酒席が好きではない石破さんですが、それでも少ない。つまり二人の関係はその程度ということ。石破さんも赤澤氏の過去の放言は承知しており、互いに心の底から信頼し合っているわけではない。やり切れないのは、石破さんにとって“参謀”と呼べる人物がそんな男しかいないという点です」