子供の視力低下、気になりませんか? 文部科学省の調査によると、裸眼視力1.0未満の子供たちは増加の一途をたどり、深刻な問題となっています。小学校では約4割、中学校ではなんと6割もの子供が視力低下に悩まされているという現状。 今回は、子供の近視対策の最新情報と、親としてできることをご紹介します。
近視のメカニズムと深刻な影響
近視は、眼軸(角膜から網膜までの距離)が伸びてしまい、遠くのものがぼやけて見える状態。特に成長期に眼軸が伸びきってしまうと、元に戻らない可能性が高いのです。 黒板の文字が見えづらくなるだけでなく、将来的には失明のリスクを高める可能性も指摘されています。だからこそ、軽度から中等度の近視の段階で進行を抑えることが重要です。
alt子供の視力検査のイメージ。早期発見・早期対策が重要です。
シンガポール発!近視抑制点眼薬が日本上陸
明るいニュースもあります! 近視大国シンガポールで開発された近視抑制点眼薬「アトロピン硫酸塩水和物(リジュセアミニ点眼液0.025%)」が、ついに日本でも承認されました。 臨床試験では、就寝前の1日1回の点眼で、近視の進行を有意に抑制する効果が確認されています。副作用も軽微で、安全性も高いとされています。
点眼薬について知っておくべきこと
この点眼薬は、5歳から15歳までの軽度から中等度の近視の子供を対象としています。 既に近視が進行している成人には効果がないため、注意が必要です。また、現時点では保険適用外のため、自由診療となります。 眼科専門医の田中先生(仮名)は、「この点眼薬は画期的な治療法ですが、あくまで医師の指導のもとで使用することが大切です」と強調しています。
デジタル社会でできる近視予防対策
スマホやタブレットは現代社会には欠かせないツールですが、子供の近視リスクを高める要因の一つでもあります。 では、親として何ができるでしょうか?
太陽の光を浴びて、外遊びを促進!
太陽光には近視予防効果があることが知られています。 子供たちが屋外で元気に遊ぶ時間を確保することは、視力保護に繋がります。
30-30-20ルールを教えよう!
端末を見る際には、「30cm以上の距離を保ち、30分に1回は休憩し、20秒以上遠くを見る」という「30-30-20ルール」を習慣づけましょう。 これは、眼精疲労を軽減し、近視の進行を抑制する効果が期待できます。
alt近視予防には、画面との距離を保つことが大切です。
未来の視力のために、今できることを
子供の視力は、未来への大切な贈り物。 近視のメカニズムを理解し、最新の治療法や予防策を取り入れることで、子供たちの明るい未来を守りましょう。