MBCの人気気象キャスター、オ・ヨアンナさんの突然の訃報に韓国社会が揺れています。当初、職場いじめが原因とされ二人の先輩キャスターが加害者として疑われていましたが、遺族は「加害者は二人だけではなかった」と新たな主張を展開し、波紋が広がっています。
隠蔽されていた「グループチャット」の内容が明らかに
JTBCの報道番組「事件班長」で、遺族はMBC気象キャスター6人のうち、オ・ヨアンナさんと同期を除いた4人の先輩キャスターによるグループチャットの内容を公開しました。驚くべきことに、その中にはオ・ヨアンナさんが信頼を寄せていた先輩も含まれていたのです。
悪意に満ちた言葉の数々
公開されたチャットの内容は、オ・ヨアンナさんに対する悪意に満ちた言葉で溢れていました。「生意気な奴ら」「服装に気をつけるように言ったのに全然聞かない」「あいつらを後輩として扱うのはやめよう」「朝の放送に酒臭いまま、風呂にも入らずに来た」「あいつら2人そろって頭がおかしい」など、人格を否定するような発言が繰り返されていたのです。
オ・ヨアンナさんの追悼写真
韓国の有名フードブロガー、パク・ミンジュンさんは、「このような陰湿ないじめが、才能ある若いキャスターの命を奪ったことは本当に悲しい。職場におけるハラスメントは深刻な社会問題であり、根絶するために皆で取り組む必要がある」と語っています。
バラエティ番組出演で嫉妬も?
遺族によると、オ・ヨアンナさんがバラエティ番組に出演したことをきっかけに、周囲からの嫉妬がさらに状況を悪化させたとのこと。人気上昇に伴うプレッシャーや、先輩キャスターからの風当たりが強まったと推測されます。
MBC、真相調査委員会を設置へ
一連の報道を受け、MBCは公式声明を発表。「オ・ヨアンナ氏の死の原因と真実を究明するため、外部専門家を委員長とする真相調査委員会を設置する」と表明しました。しかし、遺族はMBCの対応に不信感を抱いており、徹底的な調査と責任の追及を求めています。
職場いじめは、被害者の精神を深く傷つけ、最悪の場合、命を奪うことにも繋がりかねません。今回の事件は、韓国社会における職場環境の闇を改めて浮き彫りにしました。真実は一体どこにあるのか、今後の調査の行方に注目が集まっています。