日本、E-1選手権で韓国に勝利!歴史的3連敗を喫した韓国代表の苦境

サッカーにおける「宿命のライバル」として知られる日本と韓国の一戦で、日本代表が勝利を収め、韓国代表は日本に対し史上初の3連敗を喫しました。この結果は韓国サッカー界に大きな衝撃を与えています。単なる敗戦に留まらず、試合内容における無気力さや戦術の欠如が指摘され、韓国国内からは厳しい声が上がっています。

歴史的「韓日戦」の背景と結果

EAFF(東アジアサッカー連盟)E-1サッカー選手権2025最終戦(第3戦)が15日、京畿道竜仁市内の竜仁ミルスタジアムで行われ、サッカー韓国代表は日本に0対1で敗れました。これは1954年の国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップ(W杯)スイス大会予選で日本と初対戦して以来、82回目の「韓日戦」となりました。韓国は2021年、2022年の対戦でそれぞれ0対3の完敗を喫しており、今回の敗戦で史上初めて日本に対し3連敗という不名誉な記録を打ち立てることとなりました。最近3試合で韓国は1ゴールも決められず、対する日本には7ゴールを許しています。韓国が日本を最後に破ったのは、2019年に釜山で開催されたE-1選手権での直接対決(1対0)です。通算対戦成績では韓国が42勝17敗23分と依然として優位を保っているものの、最近10試合では2勝5敗3分と日本の優勢が顕著になっています。

今大会、日本代表は3戦全勝(勝ち点9)で2022年に続き2連覇を達成しました。一方、韓国は2勝1敗(勝ち点6)で大会を2位で終える結果となりました。

洪明甫監督の指揮とチームの課題

昨年7月に代表監督に選任された洪明甫監督は、2026年W杯北中米大会第3次予選(6勝4分)から今大会第2戦まで12試合連続で無敗を続けていましたが、今回の日本戦で初の敗北を経験しました。W杯本選出場は11大会連続で果たしたものの、監督選任における不公正な過程への疑惑が浮上し、サッカーファンからの批判に直面していた洪監督にとって、この日の敗戦はさらに大きな痛手となりました。ホームで開催されたE-1選手権での優勝は、残る約1年の北中米W杯に向けてチームを安定させる基盤となるはずでしたが、日本に対する無気力な敗戦によってその立場は再び揺らぎ始めています。

FIFAが定めたAマッチ期間ではないため、欧州組の選手を選出できない今大会で、洪監督はニューフェイスの発掘や中央にDFを3人置く3バック戦術の導入など、様々な実験を試みました。しかし、これらの試みは残念ながら満足のいく結果を得ることはできませんでした。試合内容においては、韓国は有機的な戦術や細やかなプレーが見られず、ロングボールとサイドクロスに頼りきり、終始相手DF陣を効果的に攻略できませんでした。基本的なパスやボールコントロールといった個人の技術においても劣勢が見られ、有効シュート数はわずか1本に留まりました。

E-1選手権日韓戦で先制ゴールを決め、抱き合って喜ぶ日本代表のジャーメイン良選手たちと落胆する韓国代表選手李東炅選手E-1選手権日韓戦で先制ゴールを決め、抱き合って喜ぶ日本代表のジャーメイン良選手たちと落胆する韓国代表選手李東炅選手

Jリーガー対Kリーガーのプライドと決勝点

この試合は、KリーガーとJリーガーのプライドをかけた対決という側面も持ち合わせていました。韓国代表はJリーグ・FC町田ゼルビアでプレーする羅相浩選手を除き、スタメンは全員がKリーガーで構成されていました。一方、日本代表はエントリーされた全選手がJリーガーでした。

試合は前半8分に動きます。日本の相馬勇紀選手が左サイドから右足で上げたクロスを、ジャーメイン良選手が絶妙な左足ボレーシュートでたたき込み、先制ゴールを決めました。この場面は、韓国のDF陣がほんの一瞬、ジャーメイン良選手を見失った隙を突かれたものでした。ジャーメイン良選手は今大会で5ゴールを挙げるなど、その優れたゴール決定力を強くアピールしました。

洪明甫監督は、組織的なプレーで日本のDFを突破できない状況を打開するため、後半に李昊宰選手に続き呉世勲選手を投入し、空中戦の制空権を活かす戦術を展開しました。後半39分には、呉世勲選手がヘッドで落としたボールを李昊宰選手が横っ飛びでシュートを放ちましたが、日本のGK大迫敬介選手がこれを好セーブ。これがこの日、韓国代表チームにとって唯一の有効シュートとなりました。韓国はコーナーキックを11本も獲得しましたが、単調なキックが多く、決定的なチャンスを作り出すことはできませんでした。

監督コメントと今後の展望

完敗とも言える試合内容にもかかわらず、洪明甫監督は試合後、「全体的に見て我々の方がよくやった試合だった。日本は自分たちの強みを発揮できなかった」とコメントしました。この発言は、韓国国内のサッカーファンやメディアからさらなる批判を呼んでいます。

今回のE-1選手権での日本に対する歴史的な3連敗は、韓国サッカー代表チームの現状と課題を浮き彫りにしました。特に、戦術の不在、個々の技術レベル、そして監督のリーダーシップに対する疑問が提起されています。今後、2026年W杯北中米大会に向けて、韓国代表がどのように立て直しを図り、これらの課題を克服していくのか、その動向が注目されます。


参考文献:

  • 朝鮮日報日本語版 (Chosun Online Japanese)
  • 聯合ニュース (Yonhap News Agency)
  • EAFF(東アジアサッカー連盟)公式サイト