ひろゆき氏、外国人労働者の人権問題に警鐘「便利なロボットではない」

「2ちゃんねる」開設者で元管理人のひろゆきこと西村博之氏(48)が、自身のX(旧ツイッター)を更新し、外国人労働者問題に対する見解を述べ、その人権に焦点を当てた発言が注目を集めています。低賃金労働の現状や、彼らが日本社会に不可欠な存在であるか否かについて、活発な議論が交わされています。

西村博之氏(ひろゆき)、外国人労働者に関する発言で話題に西村博之氏(ひろゆき)、外国人労働者に関する発言で話題に

安い賃金で働く外国人はいなくなれば日本人の生活は向上する」論

ひろゆき氏は7月15日、自身のXアカウントで、「『安い賃金で働く外国人労働者がいなくなれば、生活が良くなる日本人は増えます』。安い賃金で働く外国人労働者がいなくなれば、企業は給料を上げて求人をするので、日本人が仕事を見つけやすくなり、給料も高くなります」と投稿しました。この発言は、外国人労働者が日本の賃金水準に与える影響について、彼なりの解釈を示したものです。

「人手不足の現状と低賃金分野」への反論

ひろゆき氏のこのポストに対し、ある一般ユーザーからは「日本は人手不足。現状、外国人労働者が必要。全て日本人にするなら、人手が足りない分野が出る。人手不足の分野は、賃金が低い。賃金が低い分野は、介護、清掃、農業、土木など。人手不足の分野をロボットで代替するには、高価なロボットを買えるぐらい儲かる分野にするか、国が資金投入するしかない」との反論が寄せられました。これは、日本が抱える構造的な人手不足と、特定の低賃金労働分野における外国人労働者の必要性を指摘するものでした。

ひろゆき氏の反論:「外国人労働者は人間でありロボットではない」

上記のユーザーの意見に対し、ひろゆき氏は当該ポストを引用し、「外国人労働者は安い給料で文句を言わない便利なロボットではありません。人間です」と明確に反論しました。この言葉は、外国人労働者を単なる労働力としてではなく、感情や権利を持つ「人間」として捉えるべきだという強いメッセージを含んでいます。

人権問題への警鐘と日本の立ち位置

さらにひろゆき氏は、「都合よく外国人を使って、不要になったら帰国させるのは、中東やシンガポールのような人権弾圧国家しかやれてません」と指摘し、日本がそのような国家と同じ道を辿るべきではないと警鐘を鳴らしました。そして、「それとも、日本でも外国人には人権を認めない法律でも作るんですか?」と問いかけ、外国人労働者の人権問題に対する日本の姿勢を厳しく問う形となりました。

読者の反応:人権尊重と共生への声

ひろゆき氏の投稿に対しては、多くの賛同する声が寄せられました。「『我々は労働力を呼んだが、やってきたのは人間だった』という有名な言葉は度々色んな所で引用されていますが、まさにこのシンプルな事実を念頭に置いていないような考え方がいまだに世の中には多いからでしょうね」というコメントは、労働力としての側面だけでなく、人間としての尊厳を重視すべきという考えを支持しています。他にも「ロボットでは無理な分野も多いのかなと。諦めて高い賃金払う方が安くつきそうです」「日本人も海外に行って仕事します。そうすると外国人労働者になります。世界中の何処でも仕事ができる地球になることは、こころ平和な関係をつくっていくことに繋がると思う。ピース」など、人権を尊重し、共生社会を目指すことの重要性を訴える意見が目立ちました。

結論

ひろゆき氏の一連の投稿は、日本における外国人労働者の位置づけ、賃金問題、そして最も重要な人権問題について、改めて社会に問いを投げかけるものとなりました。彼らを「便利なロボット」とみなすのではなく、同じ「人間」として尊重し、適切な労働環境と権利を保障することの重要性が、今回の議論を通じて改めて浮き彫りになりました。日本社会が真の意味で多様性を受け入れ、共生していくためには、外国人労働者を巡るこれらの根本的な問題に真摯に向き合う必要があります。


参考文献