米国経済に大きな波紋を広げそうなニュースが入ってきました。ドナルド・トランプ前大統領が、メキシコ、カナダ、中国からの輸入品に対し、新たな関税を課す大統領令に署名したことが明らかになりました。麻薬や不法移民の流入抑制を目的としていますが、世界的な貿易戦争再燃への懸念が高まっています。
トランプ前大統領、関税賦課の大統領令に署名！その真意とは？
フロリダ州の私邸「マール・ア・ラーゴ」で大統領令に署名したトランプ前大統領。メキシコからの全輸入品とカナダからの大半の輸入品に25%、中国からの輸入品には10%の追加関税を課すという、数ヶ月前から示唆していた強硬姿勢を改めて示しました。しかし、関税解除の具体的な条件は明らかにされておらず、その真意は謎に包まれています。
alt
カナダからのエネルギー供給に影響？米国民生活への打撃は必至か
カナダからのエネルギー産品にも10%の関税が適用される見込みです。米国ではガソリンや暖房燃料の多くをカナダからの輸入に依存しており、関税発動による価格高騰は避けられないでしょう。生活必需品への影響は、米国民にとって大きな痛手となる可能性があります。「カナダからのエネルギー輸入への依存度が高い現状を打開し、国内のエネルギー産業を活性化させる狙いがあるのではないか」と、エネルギー政策に詳しい山田一郎氏（仮名）は分析しています。
物価上昇、サプライチェーン混乱…世界経済への影響は？
国内の物価上昇に加え、コスト高、サプライチェーンの混乱、失業など、経済への悪影響が懸念されています。世界的な貿易戦争の引き金となる可能性も否定できず、国際社会の動向に注目が集まっています。経済アナリストの佐藤花子氏（仮名）は、「保護主義的な政策は短期的には国内産業を保護する効果がある一方、長期的には国際的な競争力を低下させるリスクも孕んでいる」と警鐘を鳴らしています。
「一時的な混乱はあるかもしれないが…」トランプ前大統領の発言の真意
1月31日の記者会見で、トランプ前大統領は輸入業者や消費者への影響について問われ、「一時的、短期的な混乱はあるかもしれない」と認めつつも、「関税によってわが国はとても豊かに、とても強くなる」と主張しました。
alt
関税は「辞書の中で最も素晴らしい言葉」？トランプ氏の持論
新たな関税導入は、トランプ前大統領が不動産開発業者時代から一貫して主張してきた政策の一つです。選挙戦では、関税を「辞書の中で最も素晴らしい言葉」と評したこともあります。
米国にとって重要な貿易相手国への関税賦課…その行方は？
メキシコ、カナダ、中国は米国にとって主要な貿易相手国であり、3カ国からの輸入額は米国全体の約4割を占めています。長年輸入額で首位を維持していた中国は、トランプ前政権下での関税の影響を受け、2023年にメキシコにその座を明け渡しました。また、これまでUSMCA（米・メキシコ・カナダ協定）により事実上免除されていたメキシコとカナダからの輸入品にも関税が課されることになります。今後の米国の貿易政策、そして世界経済への影響に注目が集まっています。
