エンタメ業界の「接待」問題:マウンティング文化が生む歪み

エンタメ業界を揺るがす「接待」問題。華やかな世界の裏側で何が起きているのでしょうか?jp24h.comでは、この問題の根底にある「マウンティング文化」に着目し、その実態に迫ります。

マウンティング文化とは?

近年、テレビをはじめとするメディア業界で「過剰な接待」が問題視されています。謝罪、活動自粛、引退…もはや日常茶飯事とも言える状況です。この背景には、エンタメ業界特有の「マウンティング文化」が深く関わっていると考えられます。

「マウンティング」とは、相手より優位に立とうとする行動のこと。エンタメ業界では、自分が手掛けた仕事がいかに大きく、影響力があるかをアピールする傾向が強いと言われています。

テレビ局の記者会見の様子テレビ局の記者会見の様子

テレビ、出版、広告…これらの業界では「自分が育てた」「自分が手掛けた」と誇示したい人が多いようです。匿名掲示板でも、かつて星野仙一氏の「わしが育てた」AAが流行したことがありました。これは、星野氏が監督時代に「大半の中日の選手は私が育てた」と発言したことが元ネタです。

「アレオレ詐欺」の横行

エンタメ業界では「アレオレ詐欺」が蔓延しています。例えば、あるコンテンツが大ヒットしたとします。映画、広告、書籍、高視聴率番組、話題のニュース記事…何でもいいでしょう。すると、少しでも関わった人が「あれは私が手掛けた」と言い始めるのです。「オレオレ詐欺」ならぬ「アレオレ詐欺」です。

「あの俳優と私が繋がっているから企画が成立した」「あの大企業の社長から私が資金を引き出した」… こういった誇張表現で自分の功績を過大にアピールする人が後を絶ちません。

功績アピールの心理

なぜ、このような「アレオレ詐欺」が横行するのでしょうか? エンタメ業界は競争が激しく、常に成果が求められる世界です。自分の存在価値を証明するために、功績を誇示したくなる心理が働くのかもしれません。また、人脈やコネクションを重視する業界風土も影響していると考えられます。 飲食店経営コンサルタントの山田一郎氏(仮名)は、「エンタメ業界は、誰を知っているかが重要視される。人脈を誇示することで、自分の価値を高めようとする傾向がある」と指摘しています。

謙虚さを忘れずに

私自身は、大手広告代理店を4年で辞めた後、フリーランスとして活動してきました。後ろ盾がないため、「アレは私が手掛けた」と胸を張って言えるような仕事は多くありません。「仕事の場を与えていただきありがとうございます」という感謝の気持ちを常に忘れずにいたいと思っています。

匿名掲示板のアスキーアート匿名掲示板のアスキーアート

エンタメ業界の「接待」問題。その背景には、複雑な人間関係や業界特有の文化が絡み合っています。「マウンティング」や「アレオレ詐欺」といった歪んだ行動をなくすためには、一人一人が謙虚さを忘れず、誠実な仕事ぶりを心がけることが大切なのではないでしょうか。