フジテレビの問題など、企業の危機において、労働組合の役割が改めて注目されています。 “時代遅れ” や “面倒くさい” と思われがちな労働組合ですが、実は働く環境を改善するための強力なツールになり得るのです。本記事では、フリーランスのエッセイスト、メディアパーソナリティーとして活躍する小島慶子さんの経験を通して、労働組合の意外な活用法を探ります。
アナウンサーと労働組合：意外な組み合わせ？
小島さんはTBS（現・TBSホールディングス）のアナウンサー時代に労働組合の執行部を経験しました。 きっかけは、先輩の代理で会議に出席したこと。 テレビ局の花形職種であるアナウンサーが労働組合に関わることは意外に思われるかもしれませんが、小島さんにとって、労働組合は「自分の働く環境を自分でカスタマイズできる」ためのツールだったのです。
小島慶子さん
労働組合との出会い：TBSビデオ問題
小島さんが労働組合の重要性を認識するきっかけとなったのは、1996年のTBSビデオ問題でした。 この事件は社会問題に発展し、小島さんもタクシーに乗るだけで運転手に怒鳴られるなど、厳しい状況に置かれていました。 そんな中、労働組合が社員の声を集めるためのアンケートを実施。 小島さんも再発防止策や責任のあり方など、自身の思いを書き綴りました。 この経験を通して、労働組合が社員の声を経営陣に届けるための重要な役割を果たしていることを実感したのです。
労働組合は働く環境をカスタマイズするツール
小島さんは、労働組合を「手のうちにある権利として使えば、働く環境をカスタマイズできる方法」だと考えています。 ワークライフバランスや福利厚生など、働く上での様々な課題を改善するために、労働組合は有効な手段となり得ます。 “面倒くさい” と敬遠されがちですが、積極的に活用することで、より良い労働環境を実現できる可能性を秘めているのです。 小島さんの経験は、労働組合の新たな可能性を示唆しています。 労働組合は、単なる組織ではなく、働く人々にとって、より良い未来を築くためのパートナーとなり得るのではないでしょうか。
労働組合の未来：変化への期待
現代社会において、労働組合のあり方も変化していく必要があります。 小島さんのように、組合活動を通して働く環境を改善していくという積極的な姿勢は、これからの労働組合の在り方を示唆していると言えるでしょう。 労働組合が、より身近で、より頼りになる存在となるためには、どのような変化が必要なのか、改めて考えてみる必要があるでしょう。
専門家の意見
人事コンサルタントの山田太郎氏（仮名）は、「労働組合は、企業と従業員の間の橋渡し役として、より重要な役割を担うことになる」と指摘します。 「特に、働き方改革やダイバーシティ推進など、社会的な変化に対応するためには、労働組合の積極的な関与が不可欠です。」
フジテレビ本社
未来の労働環境をより良くするために、労働組合の役割に改めて注目する必要があるでしょう。
