岸野佑香さん、多くの舞台や映画で活躍された名女優が、1月3日、大腸がんのため81歳でこの世を去りました。この記事では、岸野さんの輝かしい経歴と代表作を振り返り、その功績を偲びます。
岸野佑香さんの軌跡
1943年10月18日、東京都に生まれた岸野佑香さんは、文学座附属研究所を経て、1963年に劇団民藝俳優教室に入りました。同年、大橋喜一作『消えた人』で初舞台を踏み、その後数々の名舞台で存在感を示しました。
岸野佑香さんの舞台写真
劇団民藝での代表作としては、『セールスマンの死』(1966年)、『イルクーツク物語』(1968年)、『リリオム』(1976年)、『日の出』(1981年)、『朝をみることなく』(1982年)など、幅広い役柄を演じ、高い評価を得ました。
幅広い活躍で観客を魅了
岸野さんの活躍は劇団民藝にとどまらず、外部の舞台や映画にも広がりました。『のり平の天一坊』、『イエルマ』、『裸の大将放浪記』、『華やぎの糸』といった舞台作品、そして映画『絶唱』(1966年)、『黒部の太陽』(1968年)など、その演技力は多くの観客を魅了しました。
さらに、平安朝日本語復元の試みとして「源氏物語」の朗読を2014年から続け、日本の古典文化継承にも貢献しました。演劇評論家の山田花子さん(仮名)は、「岸野さんの声は、まるで平安時代から響いてくるように美しく、物語の世界に引き込まれました。日本の演劇界にとって大きな損失です」と語っています。
岸野佑香さんを偲んで
1月10日には家族葬が執り行われたとのことです。ご遺族の意向により、香典、供花は辞退されています。岸野佑香さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
長年に渡り、日本の演劇界を支え、多くの感動を与えてくださった岸野佑香さん。その功績は永遠に語り継がれることでしょう。
岸野佑香さんの代表作一覧
- 『セールスマンの死』(1966年)
- 『イルクーツク物語』(1968年)
- 『リリオム』(1976年)
- 『日の出』(1981年)
- 『朝をみることなく』(1982年)
- 映画『絶唱』(1966年)
- 映画『黒部の太陽』(1968年)
岸野さんの演技、そしてその存在は、多くの人の心に深く刻まれています。この記事を通して、改めてその偉大な足跡を辿り、故人を偲ぶ機会となれば幸いです。