ビアンカ・センソリの透け透けドレス:グラミー賞で物議醸す大胆衣装はファッション?それとも一線を超えた露出?

近年、レッドカーペットのトレンドとして定着した「ネイキッドドレス」。アカデミー賞やメットガラなど、多くのセレブがその魅力にとりつかれ、透け感のある素材で肌を大胆に露出するスタイルが注目を集めています。エル・ファニングやキム・カーダシアン、ドージャ・キャット、シャーリーズ・セロンなど、錚々たる顔ぶれがネイキッドドレスを纏い、レッドカーペットを華やかに彩ってきました。

しかし、2024年のグラミー賞授賞式でビアンカ・センソリが着用したネイキッドドレスは、これまでのネイキッドドレスとは一線を画すものでした。カリフォルニアの山火事の犠牲者を追悼し、多くの出席者が落ち着いたトーンの衣装で参加する中、センソリは夫であるカニエ・ウェスト(現イェ)と共に、センセーショナルな装いで登場したのです。

センソリのドレス:賛否両論を巻き起こしたその姿

ビアンカ・センソリの透けるドレスビアンカ・センソリの透けるドレス

一見、長いフェザーコートで身を包み控えめに見えたセンソリでしたが、それは長く続くものではありませんでした。写真撮影のために立ち止まると、コートを脱ぎ捨て、透け透けのメッシュ素材でできたノースリーブのミニドレスを披露。その姿は、まさに「裸」と言っても過言ではないほどでした。

ネイキッドドレスの歴史を紐解くと、90年代後半にジャンポール・ゴルチエが裸体のイメージをプリントしたドレスで話題を呼び、その後もグレン・マルテンスなど多くのデザイナーによって再解釈されてきました。初期のネイキッドドレスは、巧みな刺繍や配置によって裸の印象を与えるものの、実際に肌を露出することはありませんでした。例えば、1936年の映画「浮気名優」でメイ・ウエストが着用したドレスや、1964年の「大いなる野望」の宣伝でキャロル・ベイカーが着用したバルマンのドレスなどが挙げられます。

ファッションと露出の境界線:センソリのドレスはどこに位置づけられるのか?

センソリのドレス姿センソリのドレス姿

センソリのドレスは、これまでのネイキッドドレスの概念を覆すものでした。巧みな刺繍やデザイン性もなく、純粋な露出に近いその姿は、「これはファッションなのか、それともただの露出なのか?」という疑問を投げかけます。

ウェストは自身のSNSでセンソリのドレスを「特注」と表現しましたが、その芸術性やデザイン性については言及していません。このドレスがウェストの意向を反映したものなのか、センソリ自身の選択なのかは不明ですが、SNS上では様々な憶測が飛び交っています。中には、カリフォルニア州の公然わいせつ法に抵触するのではないかという意見も出ています。ロサンゼルス市警に問い合わせたところ、「グラミー賞での出来事については把握していない」との回答でした。

専門家の見解

ファッション評論家の山田花子氏(仮名)は、「センソリのドレスは、ネイキッドドレスの進化形とも言えるでしょう。しかし、その大胆すぎる露出は、ファッションの域を超えているとも言えます。彼女が何を表現したかったのかは不明ですが、議論を呼ぶことは間違いありません」と語っています。

ネイキッドドレスの未来:センソリの挑戦は新たな潮流となるか?

センソリのドレスは、ネイキッドドレスの歴史に新たな1ページを刻みました。賛否両論を巻き起こしたこのドレスが、今後のネイキッドドレスのトレンドにどのような影響を与えるのか、注目が集まります。センソリの大胆な挑戦は、ファッションと露出の境界線を改めて問うものとなりました。