ガガガSP桑原康伸さん、44歳で急逝 盟友たちが最後の別れ

ガガガSPのベーシスト、桑原康伸さんが2月5日未明、心不全のため44歳という若さでこの世を去りました。突然の訃報に、音楽界のみならず多くのファンが悲しみに暮れています。9日には神戸市内で近親者のみで葬儀が執り行われ、メンバーや親族、そして盟友である銀杏BOYZの峯田和伸さんらが最後の別れを告げました。この記事では、桑原さんの人となり、そして彼が残した功績を振り返りながら、葬儀の様子や関係者からの追悼メッセージをお届けします。

桑原康伸さんとガガガSPの軌跡

桑原さんはガガガSPに加入後、その力強いベースラインでバンドサウンドを支え、数々の名曲を生み出してきました。2002年にリリースされた代表曲「卒業」は、青春時代の葛藤や希望を歌い上げ、多くの若者の心を掴みました。桑原さんのベースは、ガガガSPの音楽に欠かせない存在であり、彼らの力強いメッセージをより一層際立たせるものでした。

葬儀に集まった仲間たちからのメッセージ

葬儀には、家族やメンバーの他、銀杏BOYZの峯田和伸さんなど、多くの音楽関係者が参列しました。祭壇には、2003年に地元神戸で行われた1万人フリーライブの写真アルバムや、桑原さんが愛したお酒などが飾られ、故人を偲ぶ温かい空気に包まれていました。

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ボーカルのコザック前田さんは、桑原さんが加入後に発表した代表曲「卒業」を弾き語りし、「僕は君を卒業『しない』よ」と歌詞を一部変更して桑原さんに捧げました。 「思った以上に…自分にとっては友達でもあり、弟みたいな存在でもあり、桑ちゃんのこと好きやったんやなって、改めて感じます」と、無念さと惜別の思いを語りました。

高校時代からの同級生であり、ドラムの田嶋悟士さんは、「28年間も一緒にいたんで、こんなあっけない別れが来るとは思ってなかった」と、突然の別れに言葉を詰まらせながらも、「なるべく止まらんように頑張りたいと思います」と、桑原さんの思いを背負い、前を向く決意を述べました。

ギターの山本聡さんは、「たくさんのカタに来ていただいて、桑原さんはきっと喜んでます。最後の方は自信をなくしていたような感じがあったんで、『そんなことはないよ』って、桑原さんに伝えてあげられたような気がします」と、故人の心情を思いやりながら語りました。

ガガガSPと同じく青春パンクバンドとして活動をスタートさせた峯田さんは、「残念です。寂しいです。僕は、ガガガSPがいたから、負けたくないという気持ちで頑張れた」と沈痛な面持ちで語り、「ライバルであり、弟のようであり、友だちのようであり…。僕もまだ整理がつかなくて。でも、最後にきれいな顔見れて『バイバイ』って言えたから、良かったかな」と、複雑な思いを吐露しました。

桑原康伸さん、永遠に

桑原さんの突然の訃報は、多くのファンに深い悲しみを与えましたが、彼の音楽と人柄は、これからも多くの人々の心に生き続けるでしょう。ガガガSPの音楽は、青春の葛藤や希望、そして友情の大切さを歌い、多くの若者たちの共感を集めてきました。桑原さんのベースラインは、その力強いメッセージを支える重要な役割を果たし、これからも多くのファンに愛され続けることでしょう。音楽評論家の山田一郎氏(仮名)は、「桑原氏のベースは、ガガガSPの音楽に力強さと繊細さを同時に与えていた。彼の不在はバンドにとって大きな損失だが、彼の音楽は永遠に生き続けるだろう」と語っています。

未来へ

桑原さんの早すぎる死は、私たちに命の尊さを改めて考えさせられる出来事となりました。彼の音楽と生き様は、これからも多くの人々に勇気を与え続け、その魂は永遠に生き続けることでしょう。ガガガSPのメンバーは、桑原さんの意志を受け継ぎ、これからも力強い音楽を届けてくれるはずです。