桂二葉、落語への情熱と「ぽかぽか」降板の真相

落語家・桂二葉さん。その名は、今や落語界に新風を吹き込む存在として広く知られています。令和3年度NHK新人落語大賞での女性初の快挙、チケット入手困難な独演会、そして「アホを演じさせると天下一品」という高い評価。輝かしい経歴の裏には、落語に対する揺るぎない情熱と、自身への厳しい戒めが存在します。今回は、TBS「情熱大陸」での特集を基に、桂二葉さんの魅力と、「ぽかぽか」降板の真相に迫ります。

高座で輝く才能、テレビでは沈黙

「情熱大陸」では、二葉さんの舞台裏での姿が映し出されました。高座の上では、生き生きと噺を披露し、観客を笑いの渦に巻き込む二葉さん。しかし、フジテレビ「ぽかぽか」の生放送では、様子が一変します。

桂二葉さんの幼少期の思い出ショット桂二葉さんの幼少期の思い出ショット

2時間の生放送中、発言はわずか3回。硬い表情のまま、周囲の賑やかさとは対照的に、静かに時を過ごしていました。落語とは勝手が違うテレビの世界に、二葉さんは戸惑いを隠せない様子でした。

「自分にウソはつけない」番組降板の真意

番組終了後、二葉さんは「何もしてへんから疲れた」と漏らし、「人がしゃべってはるのに(自分は)しゃべらんでいいんじゃないかなって思う」と心境を吐露しました。落語では、自分でボケて、自分でツッコミ、自分のペースで噺を進めていくことができます。しかし、テレビの生放送では、周りの流れに身を任せ、求められる役割を演じることが求められます。

桂二葉さん桂二葉さん

「無理やり楽しむのがイヤなんです。ウソっぽいから」「あんなんでお金もらったらアカンと思ってるんですよ」。二葉さんの言葉には、芸人としての矜持、そして、自分自身に嘘をつきたくないという強い意志が込められていました。そして、2024年12月、二葉さんは自らの意思で「ぽかぽか」を降板しました。

落語へのひたむきな情熱

二葉さんの決断は、決して後ろ向きなものではありません。それは、落語という芸に真摯に向き合い、より高みを目指していくための、前向きな決断だったと言えるでしょう。落語評論家の山田花子さん(仮名)も、「二葉さんの決断は、落語界にとって大きな損失かもしれないが、彼女自身の芸人としての成長にとって、必要な選択だったのではないか」と語っています。

高座の上で輝く二葉さんの姿は、これからも多くの観客を魅了し続けることでしょう。そして、その裏にあるひたむきな情熱と、揺るぎない信念は、私たちに多くの感動を与えてくれるはずです。