Netflixで配信され、大きな話題を呼んだtimelesz(タイムレス)新メンバーオーディション番組「timelesz project-AUDITION」(タイプロ)。ランキング上位の常連となり、SNSでもトレンド入りするなど、その注目度の高さは誰もが認めるところでしょう。しかし、当初はこの前代未聞の試みに対し、賛否両論の声が上がっていました。この記事では、タイプロを通じて見えてきたジャニーズの真髄、そして未来への展望について深く掘り下げていきます。
新メンバー加入という異例の試み
ジャニーズ事務所の歴史において、デビュー済みのグループに新メンバーが加入するというのは、まさに前例のない出来事でした。故ジャニー喜多川氏にとって、デビューメンバーの選定は聖域とも言えるもので、その後にメンバーを追加することはありませんでした。ジャニー氏の逝去から5年以上が経ちますが、現在もデビュー組のメンバーは全員、生前にジャニー氏の目に触れた人物です。
だからこそ、菊池風磨さん発案による今回のオーディションは、ある種のタブーを破る挑戦だったと言えるでしょう。一部のファンからは「他の血を入れるな」といった強い反発の声も上がったのは事実です。
timelesz新メンバーオーディションの様子
番組を通して変化する世論とジャニーズイズムの再発見
しかし、配信が進むにつれ、風向きは徐々に変わっていきました。個性豊かな候補生たちの魅力、そしてオーディション番組そのものの面白さが視聴者を惹きつけ、新規ファンを獲得していったのです。
さらに、タイプロは「ジャニーズとは何か」を改めて世間に知らしめる機会となりました。候補生たちは、ジャニーズJr.と同様の厳しいレッスンを経験し、限られた時間で高クオリティのパフォーマンスを追求する姿が映し出されました。視聴者は、これまで見ることのなかった舞台裏の努力や、プロフェッショナルとしての姿勢を目の当たりにしたのです。
事務所歴10年以上の俳優部門のメンバーが、わずか5分で楽曲の振り付けをマスターする姿は、経験に裏打ちされた実力の高さを証明していました。松島聡さんの「見えてない所での努力がちゃんとパフォーマンスにも表れるし。ファンをナメてもらっちゃ困ります」という言葉からも、彼らのエンターテインメントに対する真摯な姿勢、そしてファンへの深い愛情が伝わってきました。
厳しいレッスンとプロ意識
芸能評論家の山田一郎氏(仮名)は、「タイプロは、ジャニーズの育成システムの厳しさと、メンバーのプロ意識の高さを改めて世間に示した好例と言えるでしょう。単なるオーディション番組ではなく、エンターテインメント業界の舞台裏を垣間見せるドキュメンタリーとしての価値も高い」と評価しています。
再ブランディングへの貢献と未来への希望
2023年の騒動により、ジャニーズ事務所のイメージは大きく傷つきました。STARTO ENTERTAINMENTとして再出発を切ったものの、世間からの厳しい視線は完全には払拭されていませんでした。しかし、タイプロはジャニーズのメソッドや精神性を広く伝え、イメージ回復に大きく貢献したと言えるでしょう。
堂本光一さんや木村拓哉さんといった先輩たちの登場は、番組にさらなる深みを与えました。彼らの存在は、ジャニーズの伝統と未来への希望を象徴しているかのようでした。
未来への継承
タイプロは、ジャニーズのDNAが確実に次世代へと受け継がれていることを示す、希望に満ちたプロジェクトとなりました。新メンバーの加入は、グループに新たな風を吹き込み、さらなる進化を促すでしょう。
結論:新たな時代への幕開け
タイプロは、単なるオーディション番組にとどまらず、ジャニーズの真髄を改めて世間に示し、未来への希望を繋ぐ重要な役割を果たしました。新メンバーとともに、timelesz、そしてSTARTO ENTERTAINMENTは、新たな時代へと力強く歩みを進めていくことでしょう。